比較現代日本論研究演習 II  (田中重人)

期末試験 (2002.1.23)

配布済みの論文「学校五日制に関する母親の意見の形成基盤」(轟亮 1995) を読み、下記の問題に答えよ。

 

【回答上の注意】

(1)    他の回答者の画面が見えないよう、互いに離れて座ること

(2)    コンピュータで回答を書き、印刷して提出

(3)    何を持ち込んで参照してもよいが、人に相談してはならない

 

1.    この調査の設計について

(1)     ユニバース (universe) は何か

(2)     標本 (sample) の抽出法を説明せよ

 

2.    2では、学校五日制に関する意見について相関分析をおこなっている。この分析法をこのデータに適用することの問題点について述べよ。

 

3.     教育分業意識の因子分析について

(1)           スクリープロット (scree plot) を作成せよ (Excel を使用)

(2)           単純構造 (simple structure) から外れた因子負荷量をもつ変数をひとつあげよ

(3)           3-3には必要な情報が欠けている。それは何か

 

4.    4の相関係数行列では「父親職業威信」と「五日制への賛成」の関連は r = 0.239 だが、表5の重回帰分析ではβ=0.137と小さくなっている。こうなった原因を説明せよ。

 


() 「職業威信」とは、種々の職業に対する評価を多数の人に評定してもらい、その評定値の平均をつかって職業を序列づけたスコアである。日本では、直井 (1979) によって1975年に行われた調査によるスコアがよく使われる:

直井 (1979)「職業的地位尺度の構成」編= 富永 健一『日本の階層構造』東京大学出版会:p. 434–472

具体的な値は、同書の巻末付表か http://www.sal.tohoku.ac.jp/~tsigeto/ssm/occtable.txt を参照