URL: http://www.nik.sal.tohoku.ac.jp/~tsigeto/readg/r040420.html
作成:田中重人 (講師)
<tsigeto(AT)nik.sal.tohoku.ac.jp>
比較現代日本論講読
「現代日本論論文講読」(2004年度第1学期) 大学院生対象
[前回の授業]
[次回の授業]
第2回 論文をさがす (4/20)
芋づる式
本や論文の文献表に載っているものを探していく。
- 「出発点」になる文献の選択が大切
- 良質の先行研究がみつかる可能性が高い
- 別の系列の研究が視野に入らない
- あたらしい研究はみつからない
データベース検索
インターネットまたはCD-ROMなどで提供される。
タイトルや著者名などだけの情報をもつものから、全文の内容が検索できるものまでさまざま。
- 最新の研究がみつかる
- 幅広い分野からさがすことができる
- 質の低い研究や、自分の関心からはずれた研究まで多量にみつかってしまう
- 検索キーワードの選択と、検索結果を選別する鑑識眼が必要
日本国内で出版された出版物は、国立国会図書館におさめなければならないことになっている。この制度にしたがって納本された雑誌の論文・記事について、著者・標題・キーワード・年次などから検索できる。
http://opac.ndl.go.jp/
から「雑誌記事索引の検索/申込み」をたどる。
- 雑誌数1万以上、採録記事300万件以上
- 出版からだいたい2月以内で収録される
- 時々収録されていない論文がある (例:『日本語学』の1995年以前)
- 一般の雑誌を多数収録しているので、非学術的な内容の記事が引っかかることが多い
- 検索の際は、年次のチェックが適切に入っているかどうかを確認すること
東北大学では、これにさまざまな情報をプラスした MAGAZINEPLUS サービス (日外アソシエーツ) がつかえる。
http://www.library.tohoku.ac.jp/dbsi/zsk/
(学内からのみ接続可)
画面左側の「アクセス」直下の「MAGAZINEPLUS」をクリック。
- 東北大学キャンパス内からしか接続できない
- 同時に接続できる人数が制限されている
- 終了時はかならず LOG OUT すること
- 1,000ヒットを超えると一覧表示できない
- 収録雑誌等については http://www.nichigai.co.jp/web_service/mz_plus.html 参照
- 1975年以降のものしか収録されていない。それ以上ふるいものは国立国会図書館「雑誌記事索引」ならみつかることがある。
- 一般の雑誌を多数収録しているので、非学術的な内容の記事が引っかかることが多い。
- 収録データは、著者・出版年月・論文標題・雑誌名・巻号ページ・キーワード
Web of Science
ISI (Institute for Scientific Information) 社による論文データベース。質の高い学術雑誌のみに限定して、論文のタイトル・著者名・抄録・引用文献表を収録している。
http://www.library.tohoku.ac.jp/dbsi/wos/
(学内からのみ接続可)
画面左側の「アクセス」の2番目の項目の「Web of Science」をクリック。
ISI社のページに行くので、「Full Search」をクリックしたあと、使用するデータベースを選ぶ。
Arts & Humanities Citation Index および Social Sciences Citation Index がつかえる。
- 「General Search」で Topic に適当な単語を入力して探すとよい
- 抄録および引用文献表から検索できる
- 1996年以降の英語文献を中心に収録
- 質の高い学術雑誌のみに限定して収録されている
- 空白で単語を区切るとフレーズでの検索になる。
複数の単語の論理積/論理和検索をおこなうには、「and」「or」で区切る。
東北大学内の所蔵
MAGAZINEPLUS を使った場合は、検索結果から所蔵状況表示にジャンプできる。
そうでない場合は、
図書館 T-LINE OPAC
(http://www.library.tohoku.ac.jp/T-LINES/opac/index.html) で検索する。
ISSN などをひかえておいて、「詳細検索」でひくとよい。
冊子体が入っていなくても、電子化バージョンにアクセスできるケースがある。
http://www.library.tohoku.ac.jp/olj/
から探してみるとよい。
電子ジャーナルはふつうの冊子体とは利用マナーが違うので、
不正利用に関するFAQ
をよく読んでから使うこと。
特に、雑誌全体をブラウズすることは認められていない ので、注意。
他の大学図書館などの所蔵
NACSIS Webcat 検索:
http://webcat.nii.ac.jp/ (by 国立情報学研究所)。
NACSIS ID を控えておく (AN10091189 のようなやつ)
- 電子化バージョンにアクセスできれば、そのまま印刷するのが簡便
- 東北大学図書館本館にある
→借り出し (たいてい2号館にある)
- 東北大学内の研究室など
→きいてみる (貸してもらえないこともある)
- 他の大学図書館など
→複写または貸借 (レファレンス・デスクで申し込む:有料)。
東北大学図書館では
オンラインでの複写・貸借申し込みサービス
も行っているので、それを利用してもよい。
書誌情報とは
文献を特定するのに必要な情報を「書誌情報」(bibliography) という:
- 著者名
- 出版年
- 論文表題
- 雑誌名
- 巻,号: 掲載ページ
- 雑誌発行元※
※雑誌発行元は通常は不要 (雑誌名だけで特定できる場合)
→
Webcat
でたしかめること。
雑誌論文の書誌情報の書きかた
日本語教育学研究室での文献参照ルール
著者 (出版年)「論文名」『雑誌名』巻(号), pp. 掲載ページ.
のように書く。
具体例:
渡辺雅子 (2001)「説明スタイルの日米比較:初等教育に見る異文化の意味」『社会学評論』52(2), pp. 333-347.
もし雑誌を区別するために発行元の情報が必要なら、巻号とページの間に入れる
朴承圓 (2002)「不満表明場面における一人称「私」の使用をめぐって」『文化』65(3/4), 東北大学文学会, pp. 323-342.
雑誌に関する重要な情報は、たいてい表紙にある(まれに表紙裏にあることも)
複数の号数やページ付けが共存していることがある。その場合、つぎのような基準で選択する:
- 巻号方式と通号方式が両方ある場合 (例:40巻3号 = 163号) は、巻号方式
- 巻ごとのページと号ごとのページが両方ある場合は、巻ごとのページ
現代日本文化に関する論文で自分の興味にあうものを日本語2本、英語2本さがし、
書誌情報を書いて提出。
- Peer review 制の雑誌の原著投稿論文に限定する (その雑誌の投稿規程などをみればたいていわかる)
- 来週までに現物を入手してコピーを提出 (メールボックスへ)
- 今日提出したものよりいい論文をみつけたときは、そちらに変更していい
- 表紙など、書誌情報がわかる部分もコピーすること
- 複写等で時間がかかる場合は再来週まででよい
- 複写サービスの費用がかかった場合は領収書をとっておくこと
この授業のインデックス
TANAKA Sigeto
(tsigeto(AT)nik.sal.tohoku.ac.jp)
Created: 2004-04-19.
Updated: 2004-04-20.
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