URI: http://www.sal.tohoku.ac.jp/~tsigeto/2012/occ/o121012.html
田中重人 (東北大学文学部准教授)
現代日本論概論「現代日本における職業」 2012.10.12
つぎのことについて整理して述べよ
「労働力調査」で使われている分類についての解説ページ (前回配布) を参考にすること
授業の前半と後半にそれぞれ構想・執筆のための時間を設ける。授業時間内に完成させて提出すること。課題用紙は表面だけを使う。裏面には何も書いてはならない。
常体 (「である」体) で、きれいな読みやすい字で書くこと。ことばの誤用や誤字がないように注意すること。国語辞典(電子辞書でよい)を常備することがのぞましい。
下書きのための用紙は各自で用意する。ノートでもよいし、大きい紙やカードを用意してもよい。また、執筆中の推敲が必須になるので、鉛筆(またはシャープ・ペンシル)と消しゴムで書くことがのぞましい。
配布資料のほか、何でも参照してよい。ただし、何を参照したかをかならず書くこと。
提出前にかならず誰かにみせて意見をもらうこと。意見をもらった相手と意見の内容を用紙下部の該当欄に書く。
用紙下部の「教員宛メッセージ」欄には、授業に関する感想・質問・意見、次回以降の欠席の連絡などを書く (採点対象外)。
提出された課題用紙は、採点のあと、つぎの回に返却する。修正の指示がある場合は書きなおして再提出すること。修正の指示がないばあいも、書きなおして再提出してもよい (採点結果には影響しない)。いずれの場合も、書きなおし前のものと書きなおし後のものの両方を提出すること。
欠席・早退などのために提出できなかった場合は、後日提出してもよい (減点の対象になる)。なお、用紙は http://www.sal.tohoku.ac.jp/~tsigeto/brd2.pdf から入手できる。
学期末にすべての課題をまとめて再提出してもらうので、いったん返却された課題用紙をきちんと保管しておくこと。
なぜ労働力人口が問題なのか?
労働力調査の労働力人口以外の調査対象
「就業者」の分類
「家庭教師」「コンビニエンスストア店長」「プロ野球選手」「内職」はどこに分類されるか?
一般的には、安定した身分が保障されている雇用のことを「正規雇用」、そうでない雇用のことを「非正規雇用」と呼ぶ。
労働契約は、3年以内の期間を定めて結ぶことができる (有期契約)。 契約期間が終われば労働契約も終了する (「雇い止め」という)。これは解雇ではないので、法律上規制されていない。
期間が過ぎた後、契約更新することはできる。ただし、何度も更新を続けていると、事実上「期間の定めのない」契約として法律上処理されることがありうる。今年の法改正で、この原則が労働契約法の条文として盛り込まれ、5年を超えての更新に当たっては、労働者本人からの希望があれば、期間の定めのない雇用に変更することが義務付けられることになった。
「パート」「アルバイト」「非常勤」「臨時職員」などの名称で雇われている場合、たいていはこれにあたる。
これらに対して、期間を定めない雇用の場合、定年以外の理由での解雇は厳しく規制されている(→解雇権乱用法理)。
雇う企業 (派遣元) と命令する企業 (派遣先) がちがうケース。
このような雇用形態は古くから存在しているが、これを事業としておこなうことは、戦後になって法的に制限されてきた。この規制が緩和されたのは、1980年代後半
近年になって急速に増加している。ただし、比率としては大きいものではなく、雇用者のうちの3%程度。
派遣契約が存続している間だけ雇用関係が発生するような形態 (登録型) になっていることが多いため、派遣契約も「非正規雇用」に通常含めている。
「労働力調査」では、1年未満の期間の契約で雇われている場合を「臨時雇用」、1年を越える期間の契約で雇われている場合を「一般常雇」と分類している。この分類では、1年以上の有期契約の雇用や、常時雇用の派遣労働者も「一般常雇」として扱われる。このため、非正規雇用問題を扱うためには、この項目ではなく、職場での呼称について尋ねた項目 (1984年新設) を使うことが多い。
おこなっている仕事の内容による分類
社会学の議論では、政府の標準的な職業分類を基礎にしながら、役職などを考慮して、独自の変更を加えたものを使っていることが多い。
国際的な比較には ISCO (国際標準職業分類) が使われている。
その企業がおこなっている事業の分類
さらに粗く、3つにまとめることがある。
経済発展による変化 → Pettyの法則、Clarkの法則、収斂理論
さらに、企業規模(企業全体での雇用者数で測定する)を問題にすることもある。
配布資料 (水町, 2010, pp. 88--89, 92--97) および 厚生労働省 (2010) 、 小畑 (2010) を読んでおくこと。
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