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URL: http://www.sal.tohoku.ac.jp/~tsigeto/2012/quesg/q121011.html
田中重人 (東北大学文学部准教授)

比較現代日本論演習II「質問紙調査の理論と実践」

第2講 仮説の設定 (10/11)


[配布資料PDF版] [課題用紙PDF版]
[今回のテーマ] 理論とデータの対応

課題

配布した調査票を見て、理論仮説と作業 (操作) 仮説との対応を考える。


理論とデータ

頭の中で考えたことを理論 (theory) という。実証研究においては、理論的なレベルで検証すべき「仮説」をはっきりさせたうえで、それに対応したデータを集めるよう調査方法等を工夫する。

仮説 (hypothesis): 研究によって真偽を決定すべき命題
理論仮説 (theoretical ---): 理論的なレベルで考えた仮説
作業仮説 (working ---): データによって検証可能な仮説 (操作仮説 operational --- ともいう)

理論仮説を作業仮説に翻訳する作業を「操作化」(operationalization) という。

理論仮説と作業仮説は必ずしも2つに区分されるものではなく、抽象的なレベルの仮説から具体的なレベルの仮説にいたる連続的・多段階のものと考えたほうがよい。

また、理論仮説と作業仮説は1対1で対応しているものではない。おなじ理論仮説を検証するために複数の作業仮説がありうる。逆に、ひとつの作業仮説に複数の理論仮説が対応することもある。

いずれにせよ、理論仮説←→作業仮説の双方を往復する想像力が重要。


次回準備

自分が興味のある分野について、どのようなことを調査したいか、またそのためにはどのような質問項目が必要かを考えてくる。


文献

小林淳一・木村邦博 (編) (1991)『考える社会学』ミネルヴァ書房.

レイブ, C. A.・マーチ, J. G. (1991)『社会科学のためのモデル入門』(佐藤嘉倫ほか訳) ハーベスト社.


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TANAKA Sigeto


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