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http://www.sal.tohoku.ac.jp/~tsigeto/2013/quesg/q131219.html
田中重人 (東北大学文学部准教授) 2013-12-19

現代日本論/比較現代日本論演習II「質問紙調査の基礎」2013年度(2学期)

第9講 報告書 (12/19)


[配布資料PDF版]
[テーマ] 報告書に盛り込むべき内容を理解する

本調査にうつるまえに注意すべきこと

表紙: 日付、授業名、データ使用目的(授業レポートとして提出)を書くこと
ページ番号: 各ページに番号を打っておかないと、落丁を摘発しにくい
印刷: 原版の汚れに注意すること。新しいプリンタで、トナー節約モードOFFで出力するとよい。コピー機ガラス面の汚れにも注意。
予備調査: 印刷・製本の状態をふくめ、できるかぎり 最終版の調査票と同一 のものを使うこと。

本調査に入った人は、調査票1部を田中まで提出してください。


分析から報告まで

公表する媒体

学位論文や通常の授業レポートは、報告書と雑誌論文の中間くらいか。

報告書の役割

報告書はつぎのような役割を持つ (用途別にちがう版をつくることもある)。印刷した物を関係者に配布するほか、図書館に寄贈したり、インターネットで公開したりする。

調査の企画段階から、報告書作成のための予算・時間を見越しておくこと


報告書の様式

調査の概要

文章で詳しく書いてもよいし、表の形式で簡潔にまとめてもよい。

分析結果

資料

「資料」には、通常、すべての変数 (ただしIDなどのケース別に固有の値のものは除く) について度数分布を表示する (巻末に「資料」などとして載せる)。カテゴリ数の多いものについては、適当な階級に分けてよい (たとえば、年齢を5歳刻みにするなど)。

度数分布表に載せる相対度数 (パーセンテージ) には、欠損値を含めて計算したものと、除いて計算したものがある。どちらを使ってもよい。ただし、どのくらいの欠損値が出ているかという情報は重要なので、欠損値の種類と数は必ず表に載せること。


報告書本文の分析

報告書の中心部分には、データ分析をおこなった結果を載せる。調査をおこなうにあたっては、問題関心 (または仮説) があるはずなので、それにしたがって分析し、結論を出すことが望ましい。

分析結果をどのようなかたちで報告書に記述するかは、想定読者によって変わる

  1. 分析結果だけを載せる (解釈しない)
  2. 分析結果 + 解釈
  3. 実証研究論文としての体裁をとったもの
  4. 政策提言や企画立案をおこなうもの

また、分析結果そのものの表示の仕方もいろいろである。

報告書は繰り返しコピーされることを念頭において作成する。網掛けやカラー印刷はなるべく使わないのがよい。グラフを使用する場合、細部まではっきり見えるかどうかに注意すること。 3次元 (3-D) グラフはわかりにくくなるので、使わないほうがよい。


この授業のレポート

締切: 2/3 (月) 17:00
提出先: 田中の研究室レターボックスまたは電子メールで提出 (かならず返信を確認すること)
内容: 調査報告書 (上記の (2) または (3) のかたちで分析結果を含めたもの。調査票や度数分布表などの資料もつける)

レポートは、2/17 以降に返却しますので、取りに来てください。


発表会

年明け 1/9, 16 の授業では、各自の調査についての発表会を行います。持ち時間は、それぞれ10分 (質疑含む)。配布資料を人数分作成してくること。


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