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田中重人 (東北大学文学部准教授) 2014-06-19

現代日本論演習/比較現代日本論研究演習I「統計分析の基礎」

第9講 平均値の比較


[配布資料PDF版]
[テーマ] グループ間で平均値を比較する方法

ふたつのグループ間での平均値の比較

データをグループに分けて、それぞれ平均値 (=層別平均) を求め、それらの間の差をもとめる。この差の大きさを、標準偏差を基準にして評価する。具体的には、effect size (ES) または 相関比 (η:イータ) という統計量を使う。

エフェクト・サイズ

Effect size (ES):一般には「Cohen の d」と呼ばれる。

ES = (グループ別平均の差) / (併合SD)

「併合SD」の計算については教科書 p. 137 を参照。大雑把には、グループ別のSDの中間の値と考えてよい。

ESは、計算が簡単であり、直感的に把握しやすい。しかし、各グループの人数を考慮せず平均値だけ比較するため、グループの人数が大きくちがう場合でも、同じ人数に2等分されている場合でも、その間のちがいはESの値に反映しない。また、2グループ間の比較だけを行うものであるため、3つ以上のグループを比較するのにはつかえない。

相関比 (correlation ratio)

SPSSコマンド

メニューの「分析」から「平均の比較」→「グループの平均」を開く。

イータ (η) は 0〜1の範囲の値をとり、独立変数の影響力をあらわす

ES はSPSSでは計算できない。


課題

  1. 適当な変数について、度数分布表・平均・標準偏差を出力(全体と男女別)
  2. (1) の変数について、性別による平均値の比較をおこなう。イータも出力すること。
  3. ES を (手計算で) 求める。
  4. 性別でわけて度数分布をグラフに表す (度数ポリゴンまたは折れ線グラフ)
  5. これらの分析結果から何が言えるか、解釈を書く。

ISTU で来週水曜の正午までにファイル提出 → {ISTU}


期末レポート

期限: 8/15 (金) 17:00
提出先: ISTU 「期末レポート」にファイルを提出
内容: クロス表と平均値の比較の両方について適当な分析をして結果を解釈する。図・表は読みやすく整形し、論文としての体裁を整えること。授業で配布した以外のデータを使ってもよいが、その場合はデータについての解説をレポート中にふくめること。
備考: レポート提出後に、データのコピーをすべて消去すること。

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