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田中重人 (東北大学文学部准教授) 2014-06-06

現代日本論基礎講読「論文作成の基礎」

第8講 箇条書き・表・図


[配布資料PDF版]
[テーマ] 諸記号の使いかた、箇条書き、表、図

記号

教科書 (pp. 145--149)


箇条書き

例題

パーソナルスペースの初期の研究は、アラブ人、ラテンアメリカ人は北アメリカ人よりも短いパーソナルスペースを用いることや、ヨーロッパ人の中でもフランス人はイギリス人よりも長いパーソナルスペースを用い、さらに、オランダ人はそれらの2つの国民よりも長いパーソナルスペースを用いることを示している。

この文がわかりにくい原因は、並列の構造が複雑で、つかみにくいことにある。

[対策1] 形式をそろえる (parallelism)
[対策2] 区切りが目立つように、見た目を工夫する

箇条書きを利用して書きなおすと、次のようになる:

パーソナルスペースの初期の研究は、次のことを示している。

箇条書きの種類

大きな要素を並列する場合には、箇条書きを使うとよい。 箇条書きには次の3種類がある。

マーカーつき箇条書き

番号つき箇条書き

  1. 各項の頭に番号 (または a, b, c,... や ア, イ, ウ,... など ) をつける
  2. 番号を順番に増やしていく
  3. この番号を利用して参照することができる
  4. レイアウトはマーカーつき箇条書きとおなじ

見出しつき箇条書き

[見出し] 各項の頭に適当な見出しをつける。見出しは太字にしたり、 [ ] でくくるなどして目立たせる
[スペース] 見出しと項目内容との間には、スペース (全角または半角1文字程度) を入れる
[レイアウト] マーカーつき箇条書きとおなじ
[その他] 見出しつき箇条書きは、1項のみで使ってもよい。 概念の定義や公理・定理などをわかりやすく示すことができる。

箇条書きの各項がひとつの文だけからなっている場合は、 最後に句点をつけない。項の中に複数の文を含む場合は、通常の文章と同様に、句点をつける。

番号つき箇条書きについては、改行せずに文中にくくりこむかたちで使うことがある。教科書 pp. 140--142 参照。


表と図

「表」(table) と「図」(figure) はつぎのように区別する

表: 通常の活字と罫線を行列型に組んでつくるもの
図: それ以外のもの

表はこまかい情報を正確に伝えるのに適している。 図はデータの傾向や全体像をみせるのに適している。 ただし、「おなじデータを図と表の両方で示すことは〔……〕許されない」 (教科書 p. 206) ので、どちらか適切なほうをえらぶこと。

表と図は、ページのなかの適当な場所 (ふつうは上端または下端) に配置する。文章との関係が固定されておらず、 ページ割りの都合によって前後に移動するので、「フロート」(float) と呼ばれることがある。本文との間には必ず1行以上の空白を入れて、視覚的に区別できるようにする。表や図はセンタリングする。

表や図には、番号と見出し (caption) をつける。

表・図の中の文字サイズは、 本文よりも1段階小さいものを使う。一行に収まらない等の場合は順次小さい文字にして、体裁を整えること。

表や図は、「それだけを見ればわかる」(教科書 p. 206) ように書くこと。図・表の読みかたやデータの出所など、 必要なことを図・表の下端に書いておく。


注のつけかた

補足的な説明で、本文中に盛り込むと話の流れがわかりにくくなるようなものは、注にする。注のつけかたには、次の2種類がある。いずれの場合にも、 本文中の該当個所の右肩に数字をつけて対応を示す。

脚注: そのページの下端 に注の内容を書く
後注: 論文の本文の後 (文献表の前) に注の内容をまとめて(1) 書く

注を表す数字には、(1) 2) *3 などさまざまな表記がある。 また、脚注の場合には、数字ではなく、記号を使う流儀もある。ソフトウエアによって、番号を自動的に付加する機能や脚注を配置する機能が用意されている場合がある。


  1. 脚注の例はページ下端を参照。
  2. こちらは後注の例。

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