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http://www.sal.tohoku.ac.jp/~tsigeto/2015/study/s151016.html
田中重人 (東北大学文学部准教授) 2015-10-16

現代日本論基礎講読「研究法入門」

卒業論文・修士論文について発表 (2)


[配布資料PDF版]

論文のまとめかたについて

「問い」と「答え」はできるかぎり簡潔に

「問い」を理解するのに必要な予備知識と、「答え」を正当化するための根拠は、すべて記述すると膨大になる

批判と発展の可能性について

論文の書誌情報をきちんと書くこと。


日本語教育学専修の卒業論文について補足

テーマ

過去の卒業論文の研究テーマは様々。日本語の教育に関するものは意外にすくない。多いのは日本語、日本語学習環境 (ボランティアや年少者の問題を含む)、ひろく日本社会に関するもの (ファッションから家族問題まで)。

方法論

質問紙調査、インタビュー、メディア分析 (日本語教科書を含む) が多い。そのほかに2次データ分析(社会調査データやコーパスの2次利用)、実験、参与観察、理論研究が少数。

卒論執筆のスケジュール

例年の卒業論文関連行事は次のような内容 (http://www.sal.tohoku.ac.jp/nik/gakubu/sotsuron.html)

4--5月: 構想発表会
6月: 中間発表会 (第1回)
7月: 進捗状況の報告会 (4年生と教員の個別面談; 年によって開催)
10--11月: 題目提出、中間発表会 (第2回)
11月: ドラフト (草稿) 提出
1月初旬: 卒業論文提出
1月末--2月: 論文発表会、口頭試問

これ以外に、月1回の「卒論ゼミ」(4年生と教員) を行っているが、今後続けるかは不明


本のみつけかた

現在の学問の分野は「○○学」「○○論」といった専門分野に非常に細かくわかれている。自分の興味と学問の体系を結びつけて、どの研究分野でどのような研究がおこなわれているかを把握していくとよい。

本を探すにあたっては、その研究分野の基礎知識から身につけていくこともできるし、自分の興味のある具体的な問題に直接取り組むこともできる。

研究に関する本は、研究者向けに書かれたものから、一般の人を想定読者層とするものまで、さまざまである。最初のうちは、研究者向けの、いわゆる「学術書」よりは、基礎的なことを幅広く扱った入門書・教科書・新書などを読むのがよい。

避けたほうがよいもの: 論文集、資料集、事典、講演録

今後の予定

図書館見学

来週の授業は図書館見学をおこないます。

授業内容はおおよそつぎのような予定です (図書館と相談中。変更の可能性あり)

  1. 図書館の利用についての説明
  2. 2号館の和雑誌の配置を理解する
  3. 経済統計コーナーの官庁統計等の配置を理解する
  4. 書庫で分類番号から関心分野を探し、書棚から自分の関心のあった図書を選ぶ
  5. 11/6 授業の時に、選んだ図書とその内容のまとめを持ってくること

書庫利用ガイダンスを兼ねる内容とする予定なので、次の日から、書庫への入庫ができるようになります。

その後の予定

11/6 は観察室工事のため、別の教室でおこないます。なお、石黒先生の集中講義「日本語学習者のための文章表現・理解教育法」を受講する人は、そちらを優先してください。


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