http://www.sal.tohoku.ac.jp/~tsigeto/2015/writing/w150501.html
田中重人 (東北大学文学部准教授)
2015-05-01
前回の授業で挙げたキーワードのうち、どれかひとつをえらび、それについて説明する4--6個のパラグラフを組み立てよ。
配布する小紙片を活用すること。
「飛ばし読み」(skimming) できることの重要性。
各セクションの見出しは、skimming のための手がかりをあたえる。
- → では、セクションの内部に関しては?
ひとつのセクション内のパラグラフの数は、3−6個程度が目安。
パラグラフには、ひとつの主張とそれに関する補足説明群を盛り込む。
―――――――――――――――――― ・具体例 ・詳細 ・言い換え ・抽象化 ・一般化 ・方法 ・根拠づけ ・原因 ・結果 ・評価 ・引用 ・留保 ・例外 ・導入 ・話題転換 ・予備知識 ・つけたし ――――――――――――――――――
[主張1] 積もった直後の雪はすきまだらけ → 詳細/言い換え: 密度が小さい [主張2] 時間がたつとしまる → 予備知識: 雪の結晶は互いに接している → 詳細: 水蒸気が凝結して「氷の橋」ができる → 詳細: 結晶の突起から蒸発して、すきまやくびれに凝結が起こる → 詳細: 突起がなくなり、まるくなり、「氷の橋」が太くなる → 詳細/言い換え: 密度が増す [主張3] 踏むとどうなるか [主張4] 密度が大きくなる → 予備知識: 片足に全体重を掛けたときの圧力は約 240g重/cm2 → 原因: 「氷の橋」と雪粒が破壊される
文章を書き始める前に、 紙の上で構成を考えること。 2つの段階を踏んで考えるとよい。
集めた材料のほとんどは捨てることになるのが普通である。
起・承・転・結をわかりやすく配列して、ひとつのセクションをつくる。
セクションは、通常、「起」ではじまり「結」で終わる。その間に、「承」「転」のパラグラフを必要に応じて配列する。ただし、「結」はない場合もある。「転」は逆接的な展開になるので、読み手に負担を与える。多用しないほうがよい。
今回の課題用紙は、提出せず、持ち帰ること。下記の宿題と一緒に、次回提出する。
コンピュータで作成して、印刷すること。 A4判用紙の表のみを使う。全ての用紙の上端に番号と氏名を書き、 綴じないで 次回提出。今日の課題用紙も、次回提出する。
提出するものとは別に、(1) の文章をもう1部 (つまり計2部) 用意してくること。次回は、この文章を受講者どうしで交換して、互いにコメントする。色ペンと国語辞書を持ってくること。
なお、中間レポート (なんでも批評) についての素材をそろそろ絞っておくのが望ましい (5/14 に執筆計画提出)。
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