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田中重人 (東北大学文学部准教授)
2016-05-12
現代日本論演習/比較現代日本論研究演習I「統計分析の基礎」
第4講 度数分布表とグラフの利用
[配布資料PDF版]
- [テーマ]
グラフの種類と、それらの適切な使い分け
前回課題について
- 「データの種類」の分類について
- 尺度水準によって使える計算方法が違う (=使える分析法が違う) ことを理解しておくこと
- 測定している対象そのものの性質ではなく、データにおいてどのような数値が割り当てられているかが問題である
- 上位の尺度は下位の尺度の性質を兼ね備える (たとえば間隔尺度のデータは順序尺度としても分析できる)
- SSM調査の質問項目のうち、比率尺度に当たるものはどれか → 人数、年数など
- 「中央値」「四分位」などに意味があるのはどの尺度水準か → 順序尺度以上
- 「収入」や「学歴」を間隔尺度として分析するにはどのようにすればよいか → 「変数値の再割り当て」で適当な値に変換:
「再」マークがついている人は再提出 (来週水曜正午まで)。どこをどう修正したかがわかるようにすること。
データセットを分割する方法
SPSSには、特定の変数の値によってデータセットを分割するコマンドがある
- メニューから「データ」→「ファイルの分割」を選ぶ
- 適当な変数を選び、「グループの比較」を選び、OK
いったんこの操作をすると、それ以降は、すべての分析が、その変数の値ごとに別々におこなわれる。
元に戻すときは、「データ」→「ファイルの分割」→「すべてのケースを分析」
今回の課題
つぎの3種類の度数分布について、適切なグラフを描け。
SPSSまたはExcelを利用すること。白黒で印刷することを念頭に置いて作成する。
Wordなどに貼り付け、コメントをつけて提出 (ISTUに水曜12:00まで)
- 男女比
- 本人年収の分布
- 本人年収の分布の男女比較
教科書32--37ページを参照。
グラフの利用
分析結果は、通常、表またはグラフで示す。
- 表 (table):
正確な数値がわかるが、全体の傾向を読み取るには熟練が必要
- グラフ (graph/chart):
全体の傾向が簡単に読み取れるが、正確さは犠牲になる
初心のうちは、表とグラフの両方を作成して読んでいくのがよい
度数分布 (の比較) をあらわすグラフの種類
- 円グラフ (半数を超えているかの判別に便利)
- 棒グラフ (離散量のそのままの分布を示す)
- ヒストグラム (連続量を階級に区切って示す)
- 度数ポリゴン (度数多角形とも。複数の分布の比較に便利。教科書 p. 34)
- 帯グラフ (積み上げ棒グラフとも。教科書 p. 106)
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