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田中重人 (東北大学文学部准教授) 
2016-11-11 
 
現代日本論基礎講読「研究法入門」 
 
第2講 本を読む (1): 速読
 
[配布資料PDF版]
- [テーマ]
読書記録と速読の方法
 
本を読むモード
教科書 pp. 83--90
課題
各自で探してきた本について、次のことを議論する
- 主要なキーワードとその意味
 - 章や節がどのような組み立てになっているか
 - 自分にとって参考になること(あるいは面白い発見)はどれか。その根拠となるのは何か
 
書誌情報
- 書誌情報をどこから採るか (奥付の利用)
 - シリーズ・叢書など
 - 版
 - 目次・索引・序文など
 - 初出・履歴の情報
 
文献の情報 (書誌情報:bibliography) をどう書くかについては、分野ごとに慣習が違う。日本語教育学研究室では、本の書誌情報はつぎのように書く。
著者(出版年)『書名』出版社.
シリーズ名や版表示などをつける必要がある場合は、書名の閉じかっこ 』のあとに()でくくって示す。
読書メモと情報の整理
- 読みながらの記録 (付箋・書き込みなど)
 - 目次への書き込み
 - 速読カード (教科書 p. 104) などへの記録と保存
 
速読の場合に読みとるべきこと
- 部や章の構成と、各章の役割
 - キーワード
 - 問いと答えのセット
 - 根拠の基礎となる理論やデータ
 
キーワードを抜き出す
教科書 p. 86
- その本のなかで重要そうな単語や句
 - 意味と用例
 - 専門用語か; どの分野で使うことばか
 - 類似語との異同
 - ほかのキーワードとの関連
 
章ごとに3つ以上抜き出してみる
段落
学術的な文章では、段落 (paragraph) が基本的な構成要素となる
- 通常、ひとつの段落にひとつの主題 →キーセンテンスを見つける (最初にあることが多い)
 - 段落をいくつか組み立ててひとつのセクションができる →セクション内で最重要の段落はどれか?
 - 段落がうまく構成されているとは限らないので注意
 
読書から読みとること
- その本の主張したいこと
 - 自分の研究にとって役に立つこと
 
研究が進むにしたがって、後者の比重が大きくなる。
次回の予定: 図書館見学
- 10:30 に図書館入口に直接集合
 - 学生証(図書館入館証)をもってくること
 
見学内容と目的:
- 2号館の経済統計コーナーの官庁統計等の配置を理解する
 - 2号館の和雑誌の配置を理解する
 - 書庫の使いかたについて講義と見学
 - 書庫で分類番号から関心分野を探し、書棚から自分の関心のあった図書を選ぶ
 - 図書貸出
 - 解散
 
- [課題]
自分の興味のある本を1冊以上探す。探した本について、カウンターで借り出しの手続き
 
- 図書館内の資料所在と配列を把握する
 - 書庫内の本の分類はどのようになっているか?
 - 分類記号・請求記号の仕組み
 - 静かに、節度を守って探索すること
 
東北大学附属図書館では、学部生が本館書庫を利用するには、「書庫利用ガイダンス」を受ける必要がある。今回の授業はこのガイダンスを兼ねているので、受講することで、書庫に入れるようになる (授業翌週から)。
研究テーマについて面談
各自の研究テーマについての面談を個別におこないます。
11月中の適当な時間 (30分程度) で予定をそれぞれ決めてください。
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