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田中重人 (東北大学文学部准教授) 2017-12-06

現代日本論演習/比較現代日本論研究演習II「調査的面接の基礎」

第5講 インタビュー実施から書き起こしまで


[配布資料PDF版]
[テーマ] 面接の実施、トランスクリプトの作成、聞き取り内容の整理

面接前にやること


面接時


面接終了後


書き起こし

トランスクリプトは、自分が読んで分析するためのものである (論文などで引用するときは、適宜整形する)。自分なりに記号などを工夫すること。基本的に、ターンごとに行をかえて書いていく。

万一流出した場合にも対象者が特定できないよう、氏名を記号化するか、適当な仮名を割り当てる。インタビュー中にでてくる固有名詞も同様にする。


情報の整理

対象者の基本的な属性については、事前にわかることを表などにまとめておくとよい。重要な内容について(特に事実レベルのこと)、表や箇条書きの形式で全対象者をまとめ、一覧できるようにしておく。この表に適宜必要な情報を追加していくとともに、自分の頭の中に全対象者の基本的な情報が入っているように。


書き起こしの記号 (例)

会話分析で使われているものなどを参考に、自由に決めてよい


次回

次回は「分析」の方法を取り上げます。自分の調査のトランスクリプト(前に作ったのを修正したのでもよい)を1部持ってくること。


文献


面接承諾書の文例

【調査名】

東北大学文学部○年生の □□□□□ と申します。今年度の「現代日本論演習」(東北大学文学部田中重人准教授担当) の授業の課題で、面接調査をおこなっております。調査のテーマは「××××××」というもので、○○の人を対象として、私1人で調査します。

この面接への参加は自由意志によるものです。いったん面接を始めたあとでも、面接途中で中止を求めることができます。また、答えたくない質問に対しては、答えなくてもかまいません。

調査の内容は、個人名や所属がわからない形で書き起こし、分析結果を期末レポートとして提出します。また、授業の際に、書き起こした内容を他の受講者とともに検討することがあります。面接の際の筆記記録、録音データは私が責任をもって厳重に保管し、レポート提出後に破棄します。レポートの執筆にあたっては、あなたおよび関係者のプライバシーが侵害されないよう最大限の注意を払い、個人が特定できないかたちで結果を記載します。書き起こし記録やレポートをご覧になりたい場合は、ご請求くだされば、お見せします。

面接者:____________ 所属:東北大学文学部日本語教育学専修(○年生) 連絡先: (電話番号、Eメールアドレスなど)

以下の各項目について、同意いただける場合は、チェックをお願いいたします。

面接内容を録音することに同意します
面接内容についての個人情報を匿名化した書き起こし記録について、「現代日本論演習」授業中に、教員および他の受講者とともに検討することに同意します
分析結果を「現代日本論演習」レポートとして提出することに同意します

ご意見やご要望がおありでしたら、自由に記入してください

【スペースを設ける】

以上、ご確認およびご回答いただけましたら、お名前と日付をご記入ください

氏名:___________ 日付:    年  月  日

鈴木 (2002, p. 78--79) など参考にして、適宜作成すること。当日、2部を対象者に手渡し、署名した1部を返してもらって保管する。


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