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http://tsigeto.info/2017/study/s171013.html
田中重人 (東北大学文学部准教授) 2017-10-13

現代日本論基礎講読「研究法入門」

卒業論文・修士論文について発表


[配布資料PDF版]
[テーマ] 各自の選択した卒業論文/修士論文 (日本語教育学または自分の所属専修のもの) について、5分以内で内容を説明。その後自由に討論(3分)。

名札作成 → 毎回 (互いに覚えるまで) 持ってくること


課題

各自の選択した卒業論文/修士論文 (日本語教育学または自分の所属専修のもの) について、5分以内で内容を説明。その後自由に討論。説明のポイントは次のとおり:

次回まわしになった人は、再度資料を作ってきてください (A4用紙1枚にまとめるのがのぞましい)


「議論」のふたつのモード

今日は後者のモードで


論文のまとめかたについて

「問い」と「答え」はできるかぎり簡潔に

「問い」を理解するのに必要な予備知識と、「答え」を正当化するための根拠は、すべて記述すると膨大になる

批判と発展の可能性について

論文の書誌情報をきちんと書くこと。(著者名、表題、年)


日本語教育学専修の卒業論文について

テーマ

過去の卒業論文の研究テーマはさまざま。日本語の教育に関するものは意外にすくない。多いのは日本語、日本語学習環境 (ボランティアや年少者の問題を含む)、ひろく日本社会に関するもの (ファッションから家族問題まで)。

方法論

質問紙調査、インタビュー、メディア分析 (日本語教科書を含む) が多い。そのほかに2次データ分析(社会調査データやコーパスの2次利用)、実験、参与観察、理論研究が少数。

卒論執筆のスケジュール

例年の卒業論文関連行事は次のような内容 (http://www2.sal.tohoku.ac.jp/nik/gakubu/sotsuron.html)

4--5月: 構想発表会
6月: 中間発表会 (第1回)
10--11月: 題目提出、中間発表会 (第2回)
11月: ドラフト (草稿) 提出
1月初旬: 卒業論文提出
1月末--2月: 論文発表会、口頭試問

これ以外に、4年生と教員による状況報告会 (「卒論ゼミ」と呼んでいる) を行うことがある (年によってちがう)。


本のみつけかた

現在の学問の分野は「○○学」「○○論」といった専門分野に非常に細かくわかれている。自分の興味と学問の体系を結びつけて、どの研究分野でどのような研究がおこなわれているかを把握していくとよい。

本を探すにあたっては、その研究分野の基礎知識から身につけていくこともできるし、自分の興味のある具体的な問題に直接取り組むこともできる。

研究に関する本は、研究者向けに書かれたものから、一般の人を想定読者層とするものまで、さまざまである。最初のうちは、研究者向けの、いわゆる「学術書」よりは、基礎的なことを幅広く扱った入門書・教科書・新書などを読むのがよい。

最初のうちは避けたほうがよいもの: 論文集、資料集、事典、講演録

次回予定

つぎのものを持ってくること


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