http://tsigeto.info/2021/statu/u210625.html
田中重人 (東北大学文学部准教授)
2021-06-25
PSPP (1.4.1) の「平均の比較」→「グループの平均」では、データセットの「Decimal」の設定値で小数値が丸められてしまう。
「一元配置分散分析」なら大丈夫:
出力の「分散分析」表の「群間」を「合計」で割って平方根をとると、相関比ηが求められる。
グループ別の平均値を当てはめて仮想の分散を求める分析法を「分散分析」(ANOVA:ANalysis Of VAriance) という。
相関比 (イータ) の性質:
大きさの評価基準は、Cramerの連関係数Vと同様。
なぜ相関比を求めると、平均値を比較していることになるのか?
次のデータ (10人) について、分散分析を行なう
まず手計算 (またはスプレッドシート) で考えてみて、そのあと、PSPPにデータを入力して検算する。
この相関比がなぜ「平均値の比較」の指標になるかを考えること。
相関比ηとエフェクトサイズESの間にはつぎの関係がある (n1, n2 は各グループの度数、N = n1 + n2 は全体の度数)。
ES2 = (η2 /(1−η2) ) × ( N2 / n1 n2 )
特に、2グループの度数が等しい (n1=n2) なら、この式は次のようになる。
ES2 = 4η2 /( 1−η2 )
(グループの度数が違えば、ESはこれより大きくなる)
さらに、ηがあまり大きくない (η<0.4 程度) 場合であれば、次のような単純な式で近似できる:
相関比ηは、モデルとデータの乖離を表した値と解釈できる
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