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田中重人 (東北大学文学部准教授) 2021-12-24

現代日本学演習V「実践的統計分析」

第10講 回帰分析


[配布資料PDF版]
[テーマ] 回帰分析の基礎

変数間の関連を確認するための加工

年齢や学歴のような変数は、こまかくわかれていたり、順序に統一性がなかったりするので、そのままでは使いにくい。

適当なカテゴリーに統合して、クロス表を見る:

間隔尺度あるいは順序尺度としてあつかい、相関係数を見る:

PSPP のシンタックスはつぎのようになる:


recode q1_2a 
 ( 20 thru 29 = 20 )
 ( 30 thru 39 = 30 )
 ( 40 thru 49 = 40 )
 ( 50 thru 59 = 50 )
 ( 60 thru 70 = 60 )
 into age10.

recode q6_1
 (1 thru 2 = 1) (3 thru 5 = 2) (6 thru 7 = 3) 
 (12 = 1) (13 = 2) (14 thru 17 = 3)
 into edu3.

recode q6_1
 (1 = 6 ) ( 2 = 8 ) ( 3 thru 5 = 11 ) ( 6 = 14 ) ( 7 = 17 )
 ( 12 = 9 ) ( 13 = 12 ) ( 14 = 14 ) ( 15 = 16 ) ( 16 = 18 )
 into eduyear.

回帰分析のモデルとパラメータ

独立変数がひとつだけのモデル (単回帰分析)

従属変数としてQ39gを、独立変数としてQ1_2aを投入して回帰分析を実行 (前回資料参照)。

最小2乗法

回帰分析では、最小2乗法 (least square method) で係数を求める。これは、適当な直線 A + BX によって Y の値を近似する方法であり、Y と A+BX とのずれの大きさを評価するために、差の2乗和をとる。この2乗和 Σ( (Y−A−BX)(Y−A−BX) ) が最小になるように A と B の組み合わせを求める。

回帰係数 B の意味: X が1つ増えたとき Y がどれだけ増えるか

教科書78--81頁参照

独立変数が複数の場合 (重回帰分析)

学歴を「教育年数」(上記参照) に変換したものを、独立変数に追加。この場合、回帰係数 (B) が独立変数の数だけあることになる。

Q39g = 切片 + B1 X1 + B2 X2

やはり最小2乗法で係数を求めるので、この2乗和 Σ( (Y−A−B1X1−B2X2)(Y−A−B1X1−B2X2) ) が最小になるように A と B1 と B2 の組み合わせを求める。


宿題

Q39g を従属変数とした回帰分析を3種類おこなって、結果がどうちがうかを説明する


期末レポート

期限: 2/4 (金)
提出先: Google Classroom
内容: 相関係数、対応のある分析、多変量解析について、それぞれ適当な分析をして結果を解釈する。すべての分析について、推定または検定結果をつける。データは何を使ってもよいが、SSMデータ以外のものを使うときはデータについての説明をつけること。
備考: レポート提出後に、SSMデータのコピーをすべて消去すること。


文献


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