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田中重人 (東北大学文学部教授)
2022-07-01
教科書13章
調査の各段階でどのようなことをしたか、記録をとっておくことがのぞましい。特に、エディティングとコーディングについては、どのような方針でデータを作成したかの説明を報告書にのせること。報告書の「調査の概要」でデータ作成過程の概略を説明し、詳細は「資料」にのせるのがふつう。
調査をするにあたって参考にした情報は、報告書に書く。本や論文については、通常の文献参照でよい。そのほか、たとえば友人との雑談からヒントを得たような場合でも、なるべく、どのようなアイデアが誰の発案であるかがわかるよう、本文・注・謝辞・資料などに書いておくこと。
特に、調査の質問文や回答欄の形式などについて既存の調査を参考にした場合は、資料に一覧を設けること。重要なものについては、報告書本文でも触れることがのぞましい。
コミュニケーションの記録から意味を考えることは、社会科学の標準的な方法のひとつといえる。
質問紙調査の特徴:
過程を標準化せず、主観的な解釈を重視する調査法とのちがいを考えてみよう。
質問紙調査においては、コミュニケーションの過程を 事前に 予測して対応する。
特に、自分とはちがう知識や価値観や認知枠組みを持つ人についての想像力を持つことが重要である。
教科書1章, 14章, 日本社会学会 (2005; 2006)
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