http://tsigeto.info/2022/study/s220526.html
田中重人 (東北大学文学部教授) 2022-05-26

現代日本学社会分析研究演習I／現代日本学演習III「現代日本における社会問題の分析」

第2講　引用をたどる

[テーマ] 引用・被引用関係を利用した文献探索

前々回宿題1 (雑誌の歴史) について

『山口県立大学学術情報』

CiNii Books の情報 (https://ci.nii.ac.jp/ncid/AA12309012)

• 2008.3-2014.3 [CD-ROM版]- / 創刊[1]号 (2008)-7号 (2014) / 機械可読データファイル（光ディスク）
• 9号以降電子版のみの刊行 〔URL省略〕
• 吸収前誌 1件 (山口県立大学看護栄養学部紀要)
• 継続前誌 2件 (山口県立大学國際文化學部紀要, 山口県立大学大学院論集)
• 注記「「山口県立大学國際文化學部紀要」「山口県立大学社会福祉学部紀要」「山口県立大学大学院論集」「山口県立大学看護栄養学部紀要」を収録」「「山口県立大学社会福祉学部紀要」は、冊子体も同時刊行」「2008年は「山口県立大学看護栄養学部紀要」は、冊子体も同時刊行」「「山口県立大学共通教育機構紀要」を収録 (3号(2010.3)-)」「2014年3月以降はオンラインのみで提供 http://www.ypu.jp/library/ypulib/gakujutu.html 」

山口県立大学図書館の情報 (https://www.yamaguchi-pu.ac.jp/li/ai/)

• 山口県立大学学術情報 (ISSN 2189-4825)
• 「2008年以降発行の各学部等紀要・論集が個々のファイルで収録されています」
• 学術情報収録の論文(許諾分)は、「山口県大学共同リポジトリ：維新」でも閲覧できます

山口県大学共同リポジトリ「維新」の情報： http://ypir.lib.yamaguchi-u.ac.jp/yp/journals/

ページ数に注意。

『デザイン理論』

出版社「意匠学会」の沿革：

• http://japansocietyofdesign.com/outline/history.html

CiNii Books の情報 (https://ci.nii.ac.jp/ncid/AN00006762) ：

• 出版者変更: 関西意匠学会会誌編集委員会 (1号 (1962)-17 (1978))→意匠学会会誌編集委員会 (18 (1979)-)→意匠学会編集委員会事務局 (<40号 (2001)>-)
• 「このジャーナルのサイトへ オープンアクセス」から大阪大学機関リポジトリOUKAにリンク

大阪大学機関リポジトリOUKAの情報 (https://ir.library.osaka-u.ac.jp/repo/ouka/all/cate_browse/?codeno=journal) ：

• 「関連学会」のカテゴリーに入っている
• 50号 (2007年) 投稿規程「付記 (著作権について)」「・本学会誌に掲載された論文の著作権および編集出版権は本学会に帰属するものとする。たとえば論文集または電子データの形で出版する権利, またデジタル・アーカイヴ化等の権利である。」「・ただし著者本人が利用する場合には制約を受けない。」「なお以上の規程は, 平成18年11月18日より発効する。」 <http://hdl.handle.net/11094/52848>
• 2007年当時の意匠学会事務局：「大阪大学大学院文学研究科芸術学講座内」

科学技術振興機構 (JST) の Journal@rchive が2006年3月に開始している (https://doi.org/10.1241/johokanri.49.147) (後にJStageに統合)。これを利用しなかった理由は不明。

前々回宿題2 (文献の同定) について

基本的なこと：

• 図書館のデータベースに載っているものと載っていないもの
• 東北大学附属図書館OPAC (http://www.library.tohoku.ac.jp/opac/) の配架場所の表示、「国内大学蔵書」検索タブ
• 国立情報学研究所 CiNii Books <http://ci.nii.ac.jp/books/>
• NACSIS CAT ID (NCID) →学術情報センター目録所在情報サービス (https://ja.wikipedia.org/wiki/NACSIS-CAT)
• 雑誌の場合、所蔵巻号の範囲が重要
• 書籍の場合、版 (場合によっては刷) が重要なことがある
• 同名の情報が多数ある場合
• 表題などがちがう場合、記載ミスがある場合

誤記 (たぶん) の例：

• 「大塚英志『たそがれ時にみつけたもの』大田出版，1991年」→表題と出版社名がちがう? → <http://calil.jp/book/4872330218>
• 「野村満里子．制服に関する生徒の意識について−アンケート調査より−．日本私学教育研究所紀要29(1)，1994，p．229-257」 →「教育・経営篇」が抜けている? (https://ci.nii.ac.jp/ncid/AN00260982)
• 「中川早苗．“9ライフスタイルの測定”．被服心理学ノート−ファッションを科学してみよう−．日本繊維機械学会被服心理学研究分科会編．大阪，日本繊維機械学会，1994，p．85」 →「演習」が抜けている? → https://ci.nii.ac.jp/ncid/BN11050786

すでに削除されている (たぶん) オンライン文書：

• 「地方公共団体における総合的な危機管理体制の整備に関する検討会（2006）．平成18年度報告書 (中間報告書)」 →たぶん https://www.fdma.go.jp/singi_kento/kento/items/kento245_03_190330-8houdou.pdf からリンクされている https://www.fdma.go.jp/singi_kento/kento/items/190330-8houdou_t2_0.pdf がこれであるが……

灰色文献

図書館で同定・入手することがむずかしい文献を「灰色文献」(gray literature) という。

• 新聞記事: いろいろな版があって、記事の特定がむずかしい
• テレビ・ラジオ番組: あとから参照することは通常できない
• インターネット上の情報: 内容が変更されたり、なくなったりする (ただし、学術雑誌を電子化したいわゆる「電子ジャーナル」は、印刷された雑誌と同等のものとみなされている)
• 卒業論文・修士論文: 通常、提出先機関にしか存在しない
• 博士論文: 古いものは、提出先機関と国立国会図書館にしか存在しないことが多い (2014年から電子版の公開が標準となった)
• 口頭発表・講演・授業: 出席者にしか内容がわからない
• 未発表論文・ワーキングペーパー: かぎられた研究者のグループ内でだけ流通する

おなじ情報が本や雑誌にのっているなら、そちらを参照すること。図書館蔵書目録で探しやすいものを選択するとよい。

すでに削除されているインターネット上の情報については

• 文書名等で検索してみる
• 各種アーカイブ (http://archive.org, http://archive.is, http://gyo.tc, https://warp.da.ndl.go.jp) で探す

宿題

前回宿題で同定できなかった文献があった場合、それを同定する。

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