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田中重人 (東北大学文学部教授)
2022-06-16
現代日本学社会分析研究演習I/現代日本学演習III「現代日本における社会問題の分析」
第4講 専門用語と理論体系 (つづき)
[配布資料PDF版]
- [テーマ]
概念・用語と理論をどのように把握するか
宿題について
専門用語について
- 複数の単語の組み合わせである場合、個々の単語の意味をよく考える
- 似た言葉との違い
- 複数言語間の翻訳 (原語表記がわかる場合はそれを書くこと)
- 歴史、学問分野と論者によるちがい
- 抽象化 vs. 具体化 (一般化 vs. 個別化)
- 定義中に出てくる用語についても検討する
理論について
- どのような意味で「説明」になっているか
- どのような「体系」に組み込まれているか
- 抽象化 vs. 具体化 (一般化 vs. 個別化)
グループに分かれて討論
雑誌と論文の種類
雑誌の性質
- 出版している主体
- 執筆者の属性
- 投稿された論文を雑誌にのせる基準 (査読制かどうか)
専門家による審査 (peer review) がある場合、通常の審査手続きはつぎのようになる:
- 編集委員が審査員をえらぶ (ふつう複数)
- 審査員にまわして判断を求める
- 審査員が一致して「掲載可」なら、そのまま掲載 (accept)
- 審査員が一致して「掲載不可」なら、掲載不可 (reject)
- 意見が割れた場合は編集委員が判断
- 「条件付」の場合は書き直して再提出・再審査
Peer Review 制雑誌は権威が高い。また、形式面でのチェックもきちんとかかっていることが多い。この制度を持つことが「学術雑誌」の要件のひとつとみなされていることが多い。
ただし掲載まで時間がかかること、独創的な論文は載りにくいなど、欠点もある。
雑誌に掲載される文章のいろいろ
- 原著論文 (ふつうの論文)
- 研究ノート・調査報告など: 原著論文より質は落ちるが、速報性を要求されるもの
- 総説 (review): 既存の文献を大量に集めて紹介・評価するもの
- その他 (書評や各種の記事、学会大会の要約など)
投稿論文と依頼論文
- 投稿論文……通常の手続きで投稿・審査
- 依頼論文……編集委員会の依頼で書く (テーマのきまった特集論文など)。審査のある場合とない場合がある。ある場合でも緩いことが多い
次回予定
次回は研究に使う「資料」をとりあげます。自分の研究テーマについてどのような資料があるか、先行研究ではどのような資料が使われてきたかを考えておいてください (提出不要)。
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