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http://www.sal.tohoku.ac.jp/~tsigeto/2021/3rd/d210512.html
田中重人 (東北大学文学部准教授) 2021-05-12

現代日本学演習I 「現代日本学の実践」

統計資料の利用


[配布資料PDF版 (HTML版にはない表とグラフをふくむ)]

課題

  1. 「政府統計の総合窓口」 <https://www.e-stat.go.jp> の「国勢調査」時系列データを用いて、阿藤 (1994: 6) 表1の男女年齢別 (5歳刻み) 未婚率とSMAMを再現する。
  2. 同様にして、1995年から2015年までの男女年齢別未婚率とSMAMを計算する。
  3. 2015年「国勢調査」の男女年齢別 (1歳刻み) のデータを使い、阿藤 (1994: 14--15) 注2にしたがって、SMAMを計算する。
  4. SMAMはなぜ「平均初婚年齢」と呼ばれるのか説明し、この指標を使用するときの注意点について考える。
  5. 阿藤 (1994) の表1の数値について、計算方法および論文中での説明の改善すべき点を考える。

国勢調査における「配偶関係」

「国勢調査」とは → https://www.stat.go.jp/data/kokusei/2020/

「配偶関係」は調査票 https://www.stat.go.jp/data/kokusei/2020/pdf/chosahyo.pdf の「6 配偶者の有無」による。


政府統計の総合窓口 (e-Stat)

e-Statにおける国勢調査データ

「政府統計の総合窓口」(e-Stat) は、1980年以降の国勢調査について、報告書に掲載された全ての表を「データベース」に登録している。それ以前の調査については、代表的なもののみ、「時系列データ」としてまとめて登録している。

配偶関係のデータは、時系列データの「男女,年齢,配偶関係」の表番号4「配偶関係(4区分),年齢(5歳階級),男女別15歳以上人口−全国(大正9年〜平成27年)」にある。トップページから探すか、 https://www.e-stat.go.jp/dbview?sid=0003410382 から直接アクセスする。

e-Stat の「データベース」利用

使いたい表の「DB」をえらび、つぎの手順で表示させる項目を選択する:

「表示項目選択」

「レイアウト設定」

「ダウンロード」で、CSV (カンマ区切り) または Excel形式のファイルを取得できる。


数値の相違の検討

国立社会保障・人口問題研究所 (2021) の表6-24「性, 年齢 (5歳階級), 配偶関係別割合: 1920〜2015年」 など参照。


平均初婚年齢 (SMAM)

「生涯未婚率」とは

阿藤 (1994) の p. 6 と p. 14 で「生涯未婚率」のちがう定義がなされている。

SMAMの定義

阿藤 (1994) 注2のSMAM定義は、つぎのように書き換えることができる。この式は何を意味しているのか?

SMAM = Σx=049(Sx − K ) / ( 1−K )

阿藤 (1994) 注2のヒントとなる記述:「平均未婚余命」「仮説コーホート」

実際に計算してみる

1980年以降の国勢調査については、「時系列」以外に、詳細なデータがe-Statで入手できる。これを利用して、注2の式のとおりにSMAMを計算することができる。

最新 (2015年) の国勢調査データについて、「人口等基本集計 (男女・年齢・配偶関係,世帯の構成,住居の状態など)」の表番号00510「配偶関係 (4区分),年齢 (各歳),男女別15歳以上人口,配偶関係別割合及び平均年齢 (総数及び日本人)」 <https://www.e-stat.go.jp/dbview?sid=0003149791> のDBを選択。

「表示項目選択」

「レイアウト設定」

ファイルをダウンロードして、50歳時の未婚割合を K (生涯未婚率) とする。あとは、数式にしたがってSMAMを計算すればよい。


文献


人文社会序論「現代日本学入門」(田中担当分) のインデックス

2021年授業一覧

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