URL: http://www.nik.sal.tohoku.ac.jp/~tsigeto/2001/writing/
作成:田中重人 (東北大学文学部講師)
<tsigeto@nik.sal.tohoku.ac.jp>
現代日本論講読I
(3セメスター) 2年生対象
<水4>文学部大講義室
(時間割表では103となっていましたが、→809→文学部大講義室に変更しました)
[配布資料フルセット (PDF形式; 2.3MB)]
『講義概要』p.136 記載内容
- 講義題目:論文作成の基礎
- 授業内容:前半では、論文を書くうえで知っておかなければならないルールと、明解で論理的な文章に必要なテクニックを学ぶ。後半では実際に論文を執筆し、受講者相互の批評をとおして論文執筆のプロセスを習得する。
- テキスト・参考書等:木下是雄、1981『理科系の作文技術』中央公論社。
- 成績評価の方法:学期末に提出する論文と授業中の課題による。
課題はつぎのふたつである。
- 長期課題1:本・雑誌記事・TV番組などなんでも批評
- 長期課題2:各自でテーマを選んで最終レポート
これらのほか、ほぼ毎回の授業で課題を課す。
[→ レポート採点について]
[→ レポート全文掲載]
授業の概要
- この授業の概要
- なんの役にたつのか
- 説得の技法として
- 思考のエンジン (process writing)
- 文献・ソフトの紹介
- 各自の興味・文章執筆経験について調査
[4/11 提示資料 (PDF形式)]
[受講登録フォーム (PDF形式)]
論文の中心は、事実とそこから論理的に導き出した推論である
- 主体から独立した(=客観的実在としての) 事実
- 事実と意見をわける書き方が「科学っぽさ」の演出の基本
- 根拠のある意見
[4/18 提示資料 (PDF形式)]
[4/18 課題 (PDF形式)]
[4/18 解答例 (PDF形式)]
- 概念と用語
- 多義性とのたたかい (あいまいな単語、係り受けの問題、並列要素のあつかい)
- 飛躍のない文章
[4/25 提示資料 (PDF形式)]
[4/25 課題 (PDF形式)]
[4/25 解答例 (PDF形式)]
課題で使用した論文:
平尾 桂子、1999「女性の初期キャリア形成期における労働市場への定着性」 『日本労働研究雑誌』471: p. 29-41。
- 文献参照の目的
- 文献参照の種類:引用、パラフレーズ、(狭義の参照)
- 引用のルール:インライン引用、ブロック引用
- 書誌情報:本や雑誌を特定するには
- 灰色文献
- 文献表との対応づけ
- 孫引き
- 課題 (書籍奥付などのコピーをもとに文献表を作成)
[5/2 提示資料 (PDF形式)]
[5/2 課題 (PDF形式)]
[5/2 課題解答例+α (PDF形式)]
[5/9 配布資料 (PDF形式)]
- 情報をめぐる利害
- 秘密をまもる権利と義務:名誉とプライバシーの保護
- 経済的利益の保護:商標・特許・工業的デザインなど
- 著作権問題
- 引用の制限
- プライオリティの尊重
- 様式 (A4用紙、縦置、横書、2cm以上の余白、左上ホチキス止め)
- 分量は2-10ページ程度
- 2部作成して6/27授業時に提出。
うち1部は氏名・所属を抹消 (相互コメント用)
- 内容:本・雑誌記事・TV番組など、適当な素材をえらんで批評する。
つぎの2点をふくんでいなければならない
- 概要の紹介 (素材に書いてあることをまとめる)……
読んでない人にもわかるように。
一部だけの紹介でもいいが、その場合はそのことを明記する。
- 批判的コメント……データに照らして、または論理的に批判
- 適切なセクションに分割すること
- 素材からの引用はページ数などを明記
- 他の文献を引用するときはルールにしたがうこと
- 提出は6/27だが、それまでにだれかに読んでもらって書き直しておくことがのぞましい
- 注のつけかたについて
[長期課題I 執筆例 (PDF形式)]
- ブロック単位の書きかた
- パラグラフ (段落)
- トピックとパラグラフ
- 重点先行主義
- セクション (節)
- 起承転結+2段落
[6/6 提示資料 (PDF形式)]
[6/6 課題 (PDF形式)]
[6/6 課題解答例 (PDF形式)]
- わかりやすい文章とは
- 文は短く
- 「逆茂木」型を避ける
- 経過的多義性
- つなぎの言葉に注意
- 視点を固定する
[6/20 提示資料 (PDF形式)]
この段階での原稿を提出し、ランダムに配布して匿名で相互批評 (赤ペンでコメント)
→コメントを参考に書きなおして、7/11授業時に提出
[相互批評チェックリスト (PDF形式)]
- 長期課題I に関するコメント
- 長期課題IIに関する予告
- 論文執筆の3段階
- 着想・情報収集・構想
- 書きおろす (とにかく文章にする)
- 磨く (何度も読みかえす、人に読んでもらう)
- 先行研究のフォロー
- 文献の探しかた……
雑誌記事索引 の紹介、など
- 構想を立てる:目標規定文、目次案
- 書きおろし
[7/4 提示資料 (PDF形式)]
- テーマをしぼり込む
- 目標規定文の例
- 論文全体の構成 (太字 は必須)
- 種別・表題・著者名・所属・日付
- 要約・キーワード
- 本文 (図表などをふくむ)
- 注
- 付録・資料
- 文献表
- 謝辞
- 表題のつけかた
- キーワードをえらぶ
- 謝辞の例
- 本文の構成:序論−本論−結論
- 本論の基本形:仮説−材料と方法−分析結果 (事実だけを正確に伝える)
[7/11 提示資料 (PDF形式)]
- 7/18に「目標規定文」とその時点での構想を提出
- 8/29までに完成させて期末レポートとして提出
- 文献を2本以上参照すること
- 提出前にだれかに読んでもらうこと (謝辞に明記する)
【長期課題I:書き直したものを提出】
- 表と図のちがい
- 表と図の約束事
- 通し番号とタイトルをつける
- 文中では番号で参照
- 表のタイトルは上、図のタイトルは下
- 「それだけでわかる」ようにかく
- 下端に注釈をつける:単位・出典・原データなど
- 表と図の注意事項
- 箇条書き
- その他のオブジェクト:数式、フォーマルな命題、ブロック引用など
[7/18 提示資料 (PDF形式)]
[7/18 課題 (PDF形式)]
[採点チェックシート (PDF形式)]
[採点チェックシート (PDF形式)]
[レポート全文掲載]
TANAKA Sigeto
(tsigeto@nik.sal.tohoku.ac.jp)
Created: 2001-04-06.
Updated: 2005-07-19.
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