URL: http://www.nik.sal.tohoku.ac.jp/~tsigeto/writing/
作成:田中重人 (講師)
<tsigeto(AT)nik.sal.tohoku.ac.jp>
現代日本論基礎講読
(3セメスター) 2年生対象 (時間割コード=L35102)
<金1>103教室 (文学部・法学部合同研究棟)
期末レポート採点結果を返却します:
下記の時間帯に田中研究室 (文・法合同研究棟2F・206号室) までとりにきてください。
10月5日 (火) 〜10月7日 (木) 13:00-16:30
この時間帯以外にきてもらってもかまいませんが、外出していることも多いので、あらかじめ
電子メールで連絡
してからきていただけると幸いです。
(2004-10-01)
[配布資料セット (PDFファイル)] (5/21 配付予定分まで)
授業内容
大学での研究 (たとえば授業での課題,レポート,卒業論文など) で要求される文章は、つぎのような条件を満たさなければなりません:
- データに基づいた論理的な推論を中心とする
- 論理構造に沿った章立てや段落分けが重要である
- 誤解をまねかないよう正確に書かなければならない
- 先人の業績と自分の意見とを区別しなければならない
- そのために文献参照の規則を守らなければならない
この授業では、これらのルールを学ぶと同時に、実際に論文を執筆し、受講者相互の批評をとおして執筆のプロセスを習得します。
成績評価
- 各回の授業中の課題 (40%)
- 中間レポート (20%)
- 期末レポート (40%)
中間・期末レポート
中間レポート、期末レポートはそれぞれつぎのような内容にする予定:
- 中間レポート:本・雑誌記事・TV番組などなんでも批評
- 5/28 授業時 に計画を提出する。
- 6/11 授業時 に草稿を提出する。
- 提出された草稿をランダムに配布して、匿名で相互批評 (赤ペンでコメント)。
- コメントを参考に書きなおして、6/25授業時 に提出。
- この最終稿が採点対象になる。
- 最終稿の内容によっては、書きなおしを指示することがある。
- くわしくは5/14資料 を参照
- 期末レポート:各自でテーマを選んで最終レポート
- 7月頃 授業時 に構想と「目標規定文」を提出
- 8月下旬までに提出 (詳細未定)
(いずれも現時点での予定なので、授業の進行状況などによって変更する場合があります。)
中間レポート、期末レポートとも、特によいものについては、著者の同意をえたうえで、
インターネット上で公開することを考えています。
一昨年のものについては、
http://www.sal.tohoku.ac.jp/~tsigeto/2001/writing/
からたどれるようになっているので、参考にしてください。
受講者へのフィードバック
- 中間レポート、期末レポートは、採点してコメントをつけて返却します。
- 毎回の課題・宿題は返却しません。
採点結果を知りたい場合は、個別に問い合わせてください。
授業予定
- この授業の概要
- なんの役にたつのか
- 参考文献の紹介
- 各自の興味・文章執筆経験について調査
- 学術雑誌とは (Peer Review 制度について)
- 論文の構成要素 (表題等・抄録・本文・注・付録・文献表・謝辞)
- 本文の階層構造 (セクションの形式と見出しのつけかた)
[4/23 配付資料]
- パラグラフ (段落)
- トピックとトピック関連情報
- パラグラフの配列
- パラグラフの内部構造
[5/7 配付資料]
[5/7 課題解答例]
[5/14 配付資料]
[5/14 課題と解答例]
[5/21 配付資料]
- 中間レポートの計画提出
- テーマをしぼり込む
- 目標規定文
- 先行研究の探索
- メモ、スケッチ、構成表
[5/28 配付資料]
★中間レポート 相互批評
この段階での原稿を提出し、ランダムに配布して匿名で相互批評 (赤ペンでコメント)
→コメントを参考に書きなおして、次々回授業時 に提出
- 中間レポート草稿について講評
- 「概念」と「用語」
- 多義性とのたたかい
- 表と図の約束事
- 通し番号とタイトルをつける
- 文中では番号で参照
- 表のタイトルは上、図のタイトルは下
- 「それだけでわかる」ようにかく
- 下端に注釈をつける:単位・出典・原データなど
- 箇条書き
- 数式、フォーマルな命題、ブロック引用など
- 注のつけかた
- 中間レポート (完成稿) 提出
- 期末レポートについて
- 目標規定文
- キーワード
- 謝辞
- 主体から独立した(=客観的実在としての) 事実
- 事実と意見をわける
- 根拠のある意見
- 表と図の約束事
- 通し番号とタイトルをつける
- 文中では番号で参照
- 表のタイトルは上、図のタイトルは下
- 「それだけでわかる」ようにかく
- 下端に注釈をつける:単位・出典・原データなど
- 箇条書き
- 数式、フォーマルな命題、ブロック引用など
- 注のつけかた
- 文献の種類
- 書誌情報:本や雑誌を特定するには
- 灰色文献
- 文献表のつくりかた
- 文献参照の目的
- 文献参照の種類:直接引用、間接引用、(狭義の) 参照
- 引用のルール:インライン引用、ブロック引用
- 文献表との対応づけ
- 「孫引き」について
- 情報をめぐる利害
- 秘密をまもる権利と義務:名誉とプライバシーの保護
- 経済的利益の保護:商標・特許・工業的デザインなど
- 著作権問題
- 引用の制限
- プライオリティの尊重
- 「差別表現」をめぐって
教科書と参考文献
教科書
この教科書に欠けているもの:
- 入門者向け情報
- 文科系の作法
- 日本語の文法
- ワープロによる執筆プロセス
- 研究の糸口
他の推薦図書
入門者向け:
- 斉山弥生・沖田弓子 (1996)『研究発表の方法』凡人社.
- 二通信子・佐藤不二子 (2000)『留学生のための論理的な文章の書き方』スリーエーネットワーク.
文科系向け:
- 斉藤孝 (1988)『増補 学術論文の技法』日本エディタースクール出版部.
- Gibaldi, J. (1998)『MLA英語論文の手引き』北星堂書店.
日本語文法に関して:
- 大野晋 (1998)『日本語練習帳』岩波書店.
- 井上優 (2002)『日本語文法のしくみ』研究社.
- 各種国語教科書・参考書
ワープロによる執筆法:
- 木村泉 (1993)『ワープロ作文技術』岩波書店.
- ワープロソフトの解説書・マニュアル類
研究の糸口のつかみかた:
- 渋谷恵宜 (2000)『卒論応援団』クラブハウス.
必要な環境
パソコンを使える環境を確保すること
- 手書きでは推敲がむずかしい
- 当授業のレポートは自筆不可
- 各研究室・コンピュータ実習室などを積極的に利用する
宿題
附属図書館2号館で所蔵している雑誌から適当な論文 (セクションがすくなくとも4つ以上にわかれているもの) を探し、その論文の目次を作成する。
A4用紙1枚に、つぎのような様式で書くこと:
現代日本論基礎講読 宿題 (2004年4月23日提出)
氏名:田中重人
所属:東北大学文学部日本語教育学研究室
学年:2年生
学籍番号:A3LB0000
論文の著者:○○××
論文の出版年:1980
論文の表題:○○○○○○○○○○○○
雑誌名:○○○学研究
巻(号):48(3)
ページ:pp. 55-78
目次
〔以下、その論文の章・節等のタイトルを順次ならべてください。
わかりやすいように整形すること〕
次回の授業で使いますので、提出するものとは別に、
自分用のコピー
をとっておいてください。
出口
過去の授業:
今年度の授業:
TANAKA Sigeto
(tsigeto(AT)nik.sal.tohoku.ac.jp)
Created: 2004-04-15.
Updated: 2004-10-01.
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