http://www.sal.tohoku.ac.jp/~tsigeto/2012/occ/o121207.html
田中重人 (東北大学文学部准教授)
現代日本論概論「現代日本における職業」東北大学 文学部 (2012年度 第4セメスタ)
別紙 (橋本, 2003) で使われている「階級」の分類はどのような仕組みになっているか?
「希少」(scarce) とは、資源が全員に十分に行き渡るほどには存在しない状態を指す。
区分された個々のグループ (stratum) をさすことも、序列化・区分された状態そのもの (stratification) をさすこともある。後者の意味では「階層構造」または「成層」ということばを使うこともある。
序列の基準となる「社会的資源」は、いろんなものをふくみうる。ただし、実際の研究においては、職業的地位またはそれに付随して分配される社会的資源 (賃金や威信など) が重視されてきた。
経済の仕組みから不平等を説明するのが「階級論」である。
階級区分の基準として、生産手段や他者の労働などをコントロールする「権力」(power) を加味することもある。
実際の研究においては、「階層」とほぼ互換的に使われている。
などを使用した種々の「階級分類」(または「階層分類」) が存在する。
特に出身家族と学歴の影響が注目されてきた。
原純輔・盛山和夫 (1999)『社会階層: 豊かさの中の不平等』東京大学出版会.
橋本健二 (2003)「同・級・生の軌跡」犬塚先 (編)『新しい産業社会学』(改訂版) 有斐閣, pp. 169--194.
今田高俊 (1989)『社会階層と政治』(現代政治学叢書7) 東京大学出版会.
佐藤嘉倫・尾嶋史章 (編)(2011)『日本の階層社会 1: 格差と多様性』東京大学出版会.
盛山和夫・片瀬一男・神林博史・三輪哲 (2011)『日本の社会階層とそのメカニズム』白桃書房.
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