URL: http://www.sal.tohoku.ac.jp/~tsigeto/2012/quesu/q120713.html
田中重人 (東北大学文学部准教授)
現代日本論演習「質問紙法の基礎」(東北大学文学部) 2012年度
学位論文・授業レポートは報告書と雑誌論文の中間くらいか。
報告書はつぎのような役割を持つ (用途別にちがう版をつくることもある)。印刷した物を関係者に配布するほか、図書館に寄贈したり、インターネットで公開したりする。
調査の企画段階から、報告書作成のための予算・時間を見越しておくこと
文章で詳しく書いてもよいし、表の形式で簡潔にまとめてもよい。
「資料」には、通常、すべての変数 (ただしIDなどのケース別に固有の値のものは除く) について度数分布を表示する (巻末に「資料」などとして載せる)。カテゴリ数の多いものについては、適当な階級に分けてよい (たとえば、年齢を5歳刻みにするなど)。
度数分布表に載せる相対度数 (パーセンテージ) には、欠損値を含めて計算したものと、除いて計算したものがある。どちらを使ってもよい。ただし、どのくらいの欠損値が出ているかという情報は重要なので、欠損値の種類と数は必ず表に載せること。
報告書の中心部分には、データ分析をおこなった結果を載せる。調査をおこなうにあたっては、問題関心 (または仮説) があるはずなので、それにしたがって分析し、結論を出すことが望ましい。
分析結果をどのようなかたちで報告書に記述するかは、想定読者によって変わる
また、分析結果そのものの表示の仕方もいろいろである。
報告書は繰り返しコピーされることを念頭において作成する。網掛けやカラー印刷はなるべく使わないのがよい。グラフを使用する場合、細部まではっきり見えるかどうかに注意すること。 3次元 (3-D) グラフはわかりにくくなるので、使わないほうがよい。
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