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田中重人 (東北大学文学部准教授) 2013-05-31

現代日本論概論「現代日本における家族」2013年度

第7講 人口と家族 (2): 結婚と出生 (5/31)


[配布資料PDF版]
[課題用紙PDF版]
[テーマ] 出生に関する人口指標

第3次ベビーブームはなぜ起こらなかったか

1970年代中頃の人口ピラミッド (国立社会保障・人口問題研究所, n.d.) と年齢別出生率のグラフ (京極・高橋編, 2008, p. 36) を重ねて考えてみよう。


出生力 (fertility)

個人あるいはその集合体としての人口が産み出す出生の水準。

同様の用語として、「死力」「婚姻力」などがある

出生力を具体的に測定したものが各種の出生の指標 (普通出生率、総出生率、合計出生率など) である。


年齢構造の影響

人口に関するさまざまな属性の中でも、年齢は特別に重要な位置を占める。出生・死亡などの発生確率は年齢によっておおきくちがう。このため、年齢構造が変化すると、人口比でみた出生率や死亡率が変化する。この変化を除くためにさまざまな指標が考案されている。

これらは、年齢別出生数や「生存数曲線」のグラフにおいてどのように表現できるか?

「合計出生率」(total fertility rate):

期間観察とコーホート観察のちがい

「完結出生児数」とは:
「完結出生力」とは:
「人口置換水準」とは:

第1次ベビーブームのコーホート (団塊の世代) とその子供のコーホート (1970年代前半出生) の出生力のちがい


婚姻と出生

現代日本社会では、婚姻外の出生 (非嫡出子) はきわめて少ない。

法律上の婚姻が出生の事実上の前提になっていると考えることが多い
婚姻内出生力 (有配偶者に限定して計算される)
有配偶者に限定した完結出生児数

未婚化・晩婚化

1960年以降の女性の未婚率の上昇と1980年以降の男性の未婚率の上昇 (教科書 p. 88)

生涯未婚率とは: (教科書 p. 84)

「平均初婚年齢」には2種類ある。

未婚化と出生力低下の関係ははっきりしない (コーホート観察のむずかしさ)。すくなくとも半分くらいは結婚の遅れが原因か?


文献


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