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田中重人 (東北大学文学部准教授) 2013-07-17

現代日本論演習/比較現代日本論研究演習I「統計分析入門」(2013)

第12講 分散分析・2 (7/17)


[配布資料PDF版] [課題解答(PDF)] [図表の書きかた(PDF)]
[テーマ] 平均値を比較した表とグラフの書きかた

前回課題について

男性: 1, 2, 3, 3, 4, 4 → 平均 2.833
女性: 2, 3, 4, 4, 5 → 平均 3.6
全体の平均: 3.182

グループ別平均値を当てはめた「仮想」データの平方和は、つぎのようになる。下線部に注意。

グループ間平方和 = 6 ( 2.833 - 3.182 )2 + 5 ( 3.6-3.182 )2 = 1.603

これを n (=11) で割って平方根をとると標準偏差が得られる。

仮想SD = √( 1.603/11 ) = 0.382

η = 仮想SD / 実際のSD = 0.382 / 1.113 = 0.343

ただし、SPSS では平方和を n-1 (=10) で割って「標準偏差」を求めているので、注意。度数がある程度大きくなれば (およそ n>200 の場合)、このことによる違いは気にしなくてよい。


相関比とエフェクトサイズの関係

相関比ηとエフェクトサイズESの間にはつぎの関係がある n_1, n_2 は各グループの度数、N = n_1 + n_2 は全体の度数)。

ES2 = (η2 /(1−η2) ) × ( N2 / n_1 n_2 )

特に、2グループの度数が等しい (n_1=n_2) なら、この式は次のようになる。

ES2 = 4η2 /( 1−η2 )

(グループの度数が違えば、ESはこれより大きくなる)

さらに、ηがあまり大きくない (η<0.4 程度) 場合であれば、次のような単純な式で近似できる:


ES = 2η

モデルとデータの乖離

相関比も、モデルとデータの乖離を表した値と解釈できる


表の書きかた


グラフの書きかた

平均値をプロットし、上下にSDを表示する。誤差範囲 (error bar; 別名「ヒゲ」) にはSD以外を書く場合もあるので、必ず「±標準偏差」であることを明記する。

Excel では

より詳細に分布の違いを検討したいときは、グループ別に度数ポリゴンを描いてもよい。


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