http://www.sal.tohoku.ac.jp/~tsigeto/2013/statg/g131023.html
田中重人 (東北大学文学部准教授)
2013-10-23
現代日本論演習/比較現代日本論研究演習III「実践的統計分析」(2013)
ふたつのグループで別々に信頼区間を求めた場合:
通常は、「グループ間の平均値の差」について、母集団における値の信頼区間を求める方法をとる。標本における2グループ間の平均値の差を d とすると、 95%信頼区間は
\begin{equation} d \pm \mbox{臨界値} \times \mbox{併合SD} \times \sqrt{ \frac{1}{n_1} + \frac{1}{n_2} } \end{equation}
ただし $ n_1, n_2 $ はそれぞれのグループの人数。 「臨界値」は自由度 $ (n_1+n_2-2)$ の t 分布にしたがって求める
「平均値の比較」→「独立したサンプルのT検定」
Statistical test = 特定の値 (0にすることが多い) を設定して、その値が信頼区間に含まれているかどうかを判定する
(教科書 pp. 156--158, 165--166)
「5%水準で有意」とは……
「5%水準で非有意」とは……
信頼区間の幅は、危険率 (1 − 信頼率) を下げると広くなる。危険率を下げて信頼区間をひろげていくと、どこかでゼロをふくむようになる。このときの危険率のことを「有意確率」または「p値」という。
分析の際は、前もって危険率を設定しておき (通常は5%または1%)、有意確率がその値を 下回っているかどうか 判別
区間推定と統計的検定の間に本質的なちがいはない。ただし、区間推定は、統計量によっては、すごくむずかしい場合がある。統計的検定のほうが計算が簡単なので、統計的検定を使うことが多い (分野によってちがう)。
SPSSでは、「クロス集計表」の「統計」で「カイ2乗」を指定。出力の「Pearson」の列の右端が有意確率 (各セルの期待度数が5以上であることを前提とする。この前提が満たされない場合は警告が出る)
2×2クロス表では V =|φ| なので、原理的には、おなじ方法で「母集団においては φ=0」という帰無仮説を検定できる。ただし独立性の検定で使うχ2 の値が大きめに出る (=有意になりやすい) ため、種々の調整を要求されることがある。
SPSSでは「平均値の比較」→「グループの平均」を選択。オプション「分散分析表とイータ」を指定出力「分散分析表」の右端「有意確率」を見る。
2グループの比較なら、平均値の差の t 検定と同じ結果。
必要とする前提も t 検定と同様 (母集団では正規分布しており、SDが全グループで等しい)。
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