http://www.sal.tohoku.ac.jp/~tsigeto/2016/statg/g160707.html
田中重人 (東北大学文学部准教授)
2016-07-07
グループ別平均値を当てはめた「仮想」データの平方和は、つぎのようになる。下線部に注意。
グループ間平方和 = 5 ( 2.6 - 3.1 )2 + 5 ( 3.6 - 3.1 )2 = 2.5
これを N (=10) で割って平方根をとると標準偏差が得られる。
仮想SD = √( 2.5/10 ) = 0.5
η = 仮想SD / 実際のSD = 0.5 / 1.14 = 0.44
ただし、SPSS では平方和を N-1 (=9) で割って「標準偏差」を求めているので、注意。度数がある程度大きくなれば (およそ N>200 の場合)、このことによる違いは気にしなくてよい。
分散分析の実際の計算では、平方和どうしで割り算してηを求める (N で割らずに済み、平方根を求めるのも一度で済むため)。 SPSS出力の「分散分析表」参照。
このような情報 (=標本統計量) から、母集団における統計量 (=母比率) を推測する
統計的検定のほうが計算が簡単であるため、よくつかわれている。区間推定を論文等で目にする機会はあまりないが、きちんと理解するにはまず区間推定の考え方をおさえるのがよい。
このようにして求めた、母集団においてありうる値の集合が「信頼区間」である。通常、最初に決めた「信頼率」を明示して、「95%信頼区間」などのようにいう。
標本の規模 n がじゅうぶん大きく (n>30)、比率 m があまり偏っていない (0.1<m<0.9) とき、母比率の95%信頼区間は次の式で求められる:
m ± 1.96 √( m(1-m)/n )
全世界から400人を無作為抽出して麺類の好みを訊いたところ、「うどんが好き」と答えた人が240人であった。このとき、母集団 (全世界の人々) におけるうどん好きの比率の95%信頼区間を求めよ (欠損値はないものとする)。
教科書 pp. 156--162 を読み、統計的検定の手続きをまとめよ
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