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田中重人 (東北大学文学部准教授)
2017-04-26
現代日本論演習/比較現代日本論研究演習II「質問紙調査の基礎」
各自の関心にしたがって、参考になりそうな既存調査をさがす。結果をまとめて提出。
つぎのデータベースをひととおり使ってみる。各データベースの性格や収録されているデータを把握すること。必要に応じて、他のサービスも使ってよい。
見つかった調査について、つぎのような項目を書く。不明の場合は「不明」などと書いておく。
いずれの場合も、情報の収集範囲と方法、収録基準を理解して利用すること。
調査に関する資料 (質問紙など) は、非売品の報告書に載せるのがふつう。論文や本を出版する段階では省略されることが多い。このため、自分の興味にあった質問文案を探すことは非常にむずかしい。
自分の研究分野については、代表的な調査をおさえておくこと。たとえば、
また、一度の探索で網羅的に情報が集められるわけではないので、ふだんからアンテナを立てておくことが大切である。
調査を利用した研究成果は、最終的には論文や書籍になるので、それらのデータベースから情報をたどれることが多い
報告書は図書館では書籍とおなじあつかいになっている。また、調査データを利用した論文には、調査の概要の説明があるのがふつう。
「報告書」「調査報告」などをキーワードにふくめて探すとよい。
最近は各出版社の電子ジャーナルや大学などの「機関レポジトリ」(repository) の整備が急速に進み、全文をオンラインで読んだり検索したりできる文献が増えてきている。
特定のテーマで既存の質問文をリストした本やデータベースもある。
調査そのものについてのデータベースはほとんど整備されていない。ただ、公開されている調査データを集めて2次利用のための便宜をはかる「データ・アーカイブ」(data archive) が最近発達しており、事実上、調査データベースとしてつかえる。
多くの調査研究は科学研究費補助金 (文部科学省または日本学術振興会) の助成を受けておこなわれているので、その研究課題のデータベース中に調査の情報がかなりある。
また、大学などでは所属する研究者 (教員・研究員・博士課程学生などをふくむ) の研究成果の情報を収集している。これを集積したデータベースが公開されており、そこから各研究者がおこなった調査の情報を得ることができる。
インターネットで公開されている情報は、サーチ・エンジンでヒットするはずである。「報告書」「調査報告」「調査票」「質問紙」などをキーワードにふくめて探すとよい。ノイズが非常に多いので必要な情報をふるいわけるにはかなりの熟練を要する。
Google Scholar <http://scholar.google.co.jp> は学術情報に特化した検索サービスである。非学術的な情報がカットされているのでその分ノイズがすくない。
調査主体はわかったが詳細な情報が公開されていない場合は、本人に問い合せてみるとよい。調査報告書などには連絡先が通常書いてあるし、雑誌論文にも著者所属やメールアドレスなどが書いてあることが多い。また上記の J-Global などでも連絡先を調べることができる。ただし、問い合せの前に、公開されている情報をできる限り集めてから。
各自の関心にしたがって先行研究あるいは調査を探す。なるべく報告書や調査票など、その調査自体の内容について詳しいことがわかる資料を探すこと。
集めた情報のうち少なくともひとつについて、つぎのことをまとめて提出
また、次回の授業で各自の調査企画について考えるので、どのような調査をしたいか考えておくこと。
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