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URL: http://www.sal.tohoku.ac.jp/~tsigeto/writing/
作成:田中重人 (東北大学文学部准教授)

東北大学文学部 (2010年度) 現代日本論基礎講読「論文作成の基礎」

第4講 文と文の接続 (5/7)


[配布資料PDF版] [中間レポート見本PDF版]
[今回のテーマ] パラグラフの配列とその内部の文章を校正する

中間レポートについて

課題: 本・雑誌記事などを選び、それについて批評を書く

次の2点をふくんでいなければならない:

  1. 概要の紹介: 素材に書いてあることをまとめる。読んでいない人にもわかるように。一部だけの紹介でもよいが、その場合はそのことを明記する。
  2. 批判: データに照らして、または論理的に。

コンピュータで作成し、印刷したものを 5/28 授業時に2部提出。

様式は、 配布する見本を参考にすること。重要な点は次の通り。

次回 (5/14) までの宿題: 各自が選んだ素材と、その素材をどういう観点から取り上げるかについて、簡単に説明する (A4用紙1枚)。他の受講者が読むことを考慮して素材を選ぶこと。

今回の課題

宿題を交換して、互いにコメントする。

コメントは、「そのことばを聞いたことはあって、意味がぼんやりわかるが、くわしくはわからない」という人の立場を想定しておこなうこと。特に、情報の過不足、トピックの選び方のバランスに注意する。それ以外の点でも、気づいたことはすべて伝えること。

気づいたことを書き込む際は、校正記号 (教科書 p. 171) を参考にするとよい。書き込む内容によって、ペンを使い分ける。

[訂正] 確実にまちがいであるもの
赤ペンで訂正する
[改善提案] まちがいとは言い切れないが、「こうなおしたほうがよい」という個所
その他の色ペンで
[コメント] 内容がよくわからない個所、訂正の仕方がひととおりに絞れないもの
黒ペン/鉛筆/シャープペンシルで

つぎの校正記号は、特に覚えておいたほうがいいもの:

くわしくはつぎの本を参照:

その他のチェック・リスト:


パラグラフの内部構造

トピック・センテンス (topic sentence): そのパラグラフのトピックについて概論的に述べた文 (教科書 p.62)。ひとつのパラグラフにひとつおく。
展開部: トピックに関連する情報について述べた文の集合 (教科書 p. 68)。

トピック・センテンスは読み手に解釈枠組み (schema) をあたえるという点で、セクション見出しとおなじ機能を持つ。だから、パラグラフ冒頭におくのが原則である。しかし、「話題転換」や「予備知識」などの関連情報を先に示しておかなければならない場合は、パラグラフ冒頭にトピック・センテンスをおくことができない。その場合には、

のどちらかにおく。 これら以外の場所においてはならない。


文をつなぐ表現

文と文のつなぎかたにはさまざまなものがある。 種々比較して、最適のものを選ぶこと。

文が自然に流れている場合には、つなぐためのことばはなくてもよい場合も多い。


宿題

  1. 今日もらったコメントに基づいて、パラグラフを書き直す
  2. どこをどう書き直したか、またコメントがどのように役立ったかをまとめる
  3. 自分がコメントする立場に立ってみての感想をまとめる

コンピュータで作成して、印刷すること。 A4判用紙の表のみを使う。全ての用紙の上端に番号と氏名を書き、 綴じないで 次回提出。

もらったコメントについてはすべて検討すること。ただし、すべてを受容しなければならないということではないので、判断は自分でおこなうこと。

これとは別に、中間レポートの構想 (上述) も作成して提出。

また、次回授業の予習として、


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TANAKA Sigeto


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