http://www.sal.tohoku.ac.jp/~tsigeto/2014/intv/i141015.html
田中重人 (東北大学文学部准教授)
2014-10-15
現代日本論演習/比較現代日本論研究演習II「調査的面接の基礎」
20分以上の面接調査を行い、トランスクリプトを書き起こして、次回授業時に3部持ってくること。(1部は提出、残りを討論に使用)
自分の決めたテーマに沿って、どのような質問をするか、答えによってどのように話を進めるか、おおまかな流れと時間配分を決める。
調査目的の説明や、信頼感を形成するための自己紹介や雑談、話を進めるためのつなぎの話題なども考えておくこと。
ICレコーダの操作方法を確認しておくこと。特に、「録音中」であることがどこでわかるか、「ホールド」状態の設定と解除、電池残量など確認。
通常は、マイクは無指向のままで、机の上などにおいておけば十分である。対象者に、録音していることをなるべく意識させないほうがよい。
録音に完全に頼るのではなく、面接中はその場でメモを取りながら聞く(用紙をあらかじめつくっておくとよい)。
面接終了後、すぐに録音を再生して、きちんと取れているか確認する。もし失敗しているようであれば、できる限り早く、記憶をたどってメモを作り直す。
書き起こし作業は、出来るだけ早く(記憶が新しいうちに)はじめる。
IC レコーダのデータは、USB (mini-B) ケーブルでPCにコピーできる。「フォルダーを開いてファイルを表示」を選択し、フォルダを開いて、ファイルをPC側にコピーする。
研究室PCでは、「おこしやす2」が使える(共有フォルダ → okoshi → Okoshiyasu2)。起動時に「ファイル読み込み時にエラーが発生しました」などといわれることがあるが、気にしなくてよい。「おこしやす2」のウインドウにファイルをドロップすると再生できるようになる。
ファイルをコピーできて全部聞こえることがわかったら、ICレコーダのデータは消去して、返却すること
トランスクリプトには、次の3種類の情報が載ることになるので、一定の規則で区別する。
教科書 p. 69, 86 の例や、前回読んだ卒業論文等の書きかたを参考にするとよい。
「状況の説明」には、対象者の様子や、身体的な動作、音声的特徴、沈黙などについて、解釈上参考になりそうなことを書く。たとえば、「ため息をつく」「声をひそめて」「笑いながら」「○○を指さして」「5秒沈黙」など。会話分析や音声分析ではないので、あまり細かく記録する必要はない。
聞き取れないところは、適宜説明を加えるか、記号などを決めて記述する。
録音時間の4倍以上の時間がかかると考えて、書き起こしのための時間を確保しておくこと。
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