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田中重人 (東北大学文学部准教授) 2018-05-11

現代日本論基礎講読「論文作成の基礎」

第4講 文と文の接続


[配布資料PDF版]
[テーマ] パラグラフの内部構造; ピア・レスポンスの方法

パラグラフの内部構造

トピック・センテンス (topic sentence): そのパラグラフのトピックについて概論的に述べた文 (教科書 p.62)。ひとつのパラグラフにひとつおく。
展開部: トピックに関連する情報について述べた文の集合 (教科書 p. 68)。

トピック・センテンスは読み手に解釈枠組み (schema) をあたえるという点で、セクション見出しとおなじ機能を持つ。だから、パラグラフ冒頭におくのが原則である。しかし、「話題転換」や「予備知識」などの関連情報を先に示しておかなければならない場合は、パラグラフ冒頭にトピック・センテンスをおくことができない。その場合には、

のどちらかにおく。 これら以外の場所においてはならない。


文をつなぐ表現

文と文のつなぎかたにはさまざまなものがある。 種々比較して、最適のものを選ぶこと。

文が自然に流れている場合には、つなぐためのことばはなくてもよい場合も多い。


今回の課題

宿題を交換して、互いにコメントする。

コメントは、「そのことばを聞いたことはあって、意味がぼんやりわかるが、くわしくはわからない」という人の立場を想定しておこなうこと。特に、情報の過不足、トピックの選び方のバランスに注意する。それ以外の点でも、気づいたことはすべて伝えること。

気づいたことを書き込む際は、校正記号 (教科書 p. 171) を参考にするとよい。書き込む内容によって、ペンを使い分ける。


[訂正] 確実にまちがいであるもの → 赤ペンで訂正する 
[改善提案] まちがいとは言い切れないが、「こうなおしたほうがよい」という個所 → その他の色ペンで 
[コメント] 内容がよくわからない個所、訂正の仕方がひととおりに絞れないもの → 黒ペン/鉛筆/シャープペンシルで 

つぎの校正記号は、特に覚えておいたほうがいい:

くわしくはつぎの本を参照:

その他のチェック・リスト:


宿題

  1. 今日の課題について、どのような点についてコメントをもらったか、また自分の文章の長所・短所について気がついたことをまとめる
  2. 自分がコメントする立場に立ってみての感想をまとめる
  3. 今日もらったコメントに基づいて、パラグラフを書き直す
  4. どこをどう書き直したか、またコメントがどのように役立ったかをまとめる

もらったコメントについてはすべて検討すること。ただし、すべてを受容しなければならないということではないので、判断は自分でおこなうこと。

上記のうち、(3) で書き直したものについては、次回の課題で使うので、自分用に印刷したものを余分に持ってくること。

また、次回授業の予習として、


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