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田中重人 (東北大学文学部准教授) 2019-11-21

現代日本学各論III/現代日本学社会分析特論I「現代日本における家族と人口」

第5講 20世紀日本社会の人口変動


[配布資料PDF版]
[テーマ] 人口転換とは

出生力 (fertility) の指標

完結出生力 (complete fertility rate): 女性1人が、途中で死なない場合に、生涯に出産する子どもの数
純再生産率 (net reproduction rate): 世代 n の出生可能年齢時の人口を、その親世代 n-1 の出生可能年齢時の人口で割ったもの
置換水準 (replacement level): 純再生産率が1になるときの完結出生力

人口転換 (demographic transition) のモデル

多産多死の社会


第1世代:出生時   =女100万+男100万
     出産可能年齢=  50万+  50万
                            ↓CFR = 
第2世代:出生時   = 100万+ 100万
     出産可能年齢=  50万+  50万
                            ↓CFR = 
第3世代:出生時   = 100万+ 100万
                           ……

多産少死の社会


第1世代:出生時   =女100万+男100万
     出産可能年齢=  96万+  96万
                            ↓CFR = 4
第2世代:出生時   =    万+    万
     出産可能年齢=    万+    万
                            ↓CFR = 4
第3世代:出生時   =    万+    万
                           ……

少産少死の社会


第1世代:出生時   =女100万+男100万
     出産可能年齢=  96万+  96万
                            ↓CFR = 
第2世代:出生時   = 100万+ 100万
     出産可能年齢=  96万+  96万
                            ↓CFR = 
第3世代:出生時   = 100万+ 100万
                           ……

出生力が置換水準を下回った (below-replacement-level) 社会


第1世代:出生時   =女100万+男100万
     出産可能年齢=  96万+  96万
                            ↓CFR = 1.5
第2世代:出生時   =    万+    万
     出産可能年齢=    万+    万
                            ↓CFR = 
第3世代:出生時   =    万+    万
                           ……

期間 (period) 観察による指標

人口の変化をコーホートを追跡して観察するのは、長期間を要し、むずかしい。実際には、1年間の死亡・出生などのデータを利用して、そこから年齢構造の影響を除いたものを計算し、それを人口動態を表す指標として代用している。

これらは、年齢別出生数や「生存数曲線」のグラフにおいてどのように表現できるか?


人口転換のタイミングとスピード

他の社会との比較:


文献


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