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田中重人 (東北大学文学部准教授) 2019-11-14

現代日本学各論III/現代日本学社会分析特論I「現代日本における家族と人口」

第4講 人口統計と人口現象


[配布資料PDF版]
[テーマ] 人口学と人口統計

人口学とは

「人口」(population): ある属性 (たとえば居住地・年齢・性別など) に該当する人間の数

人口について研究する学問を「人口学」と呼ぶ。狭い意味では、人口やその変動をとらえるための理論をあつかう「形式人口学」(formal demography) だけを「人口学」と呼び、人口に関わる具体的な諸問題をあつかう「人口研究」(population studies) と区別することがある。


人口ピラミッド (population pyramid)

ある時点での人口を、左が男性、右が女性、下が若年、上が高年齢になるようにして、グラフにあらわしたもの。年齢構造の特徴をひと目で把握できる。

現代日本では、どの年齢層が多く、どの年齢層が少ないか? それはどのように変化してきたか?


人口動態 (population dynamics)

人口方程式 (demographic equation)


人口増加 =     自然増加    +     社会増加
     = ( 出生 − 死亡 )  +  ( 流入 − 流出 )

現代日本社会では、国際移動による増減はそれほど大きくない。日本全体の人口の変動は、大部分は自然増加で決まると考えてよい。すなわち、出生数と死亡数の差である。

コーホート観察と期間観察

出生コーホート (birth cohort)……おなじ年に生まれた人々を指す。単に「コーホート」と呼ばれることも多い

「コーホート」とは、おなじ時期におなじ出来事を経験した人々の集団をいう。

人口転換 (demographic transition)

近代化にともなって、死亡率が低下し、出生率が下がる。この結果として、近代社会は、

多産多死 → 多産少死 → 少産少死

という変化を経験する。この変動のことを「人口転換」と呼ぶ。


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