http://tsigeto.info/2019/intv/i191213.html
田中重人 (東北大学文学部准教授)
2019-12-13
調査の概要を示した後、分析結果を書く。必要があれば、最後に資料を載せる。
教科書 pp. 76--77 でいう「方法」が概要に、「結果」「考察」「引用文献」が分析結果に該当する
対象者の基本的属性は、表の形で示すことが多い。対象者を示す略号や仮名がここで一覧できるようにしておくとよい。
対象者ごとにまとめる場合と、話題(あるいは仮説)ごとにまとめる場合がある。仮説検証の体裁にする場合、どのような仮説を立てたか、それはどのような論理によっているかを、先行研究を引用しながら示す。
内容によって、章にわけること。
分析結果の部分は次のようなかたちで書くのがふつう:
抜き書きは、ブロック引用と同様の形式で示す。多量になる場合は、字を小さくしたり行間を狭めてよい。文中で参照するために通し番号などを振ることがある。
最後に、結論 (あるいはまとめ) の章を置く。報告書の目的によっては、ここに提言などをふくめることもある。
文献一覧や注は、分析結果の最後に示す (次の「資料」は、付録と考えてよい)。
トランスクリプト全体を載せることは、通常しない。
報告書の中心部分には、分析をおこなった結果を載せる。調査をおこなうにあたっては、問題関心 (または仮説) があるはずなので、それにしたがって分析し、結論を出すことが望ましい。
分析にあたっては、さまざまな可能性を考えること (前回資料参照)。
面接でえられたトランスクリプトから、ごく一部の抜き書きだけを示すことになるので、読者がきちんと理解できるようにするのが大変である。
どちらの書きかたをとってもよいが、読者が各対象者について明確なイメージを形成できて、その上で著者の主張に納得できるように。
対象者個人を特定できる情報が残っていないか注意すること。
アルファベットなどに置き換える際には、間違いが起こりやすいので注意。
報告書に書く内容について、公表前に対象者に読んでもらう場合がある。後でのトラブルを避けるとともに、内容の正確さを高める効果がある。特に、承諾を書面でとっていない場合には、この手続きを踏んだほうがよい。ただし、本人の了承がえられなかった内容についても、公表することはありえないわけではない (特に、公益性の高い場合)。
このあたりの手続きも、「概要」に書いておくこと
レポートは、採点後に返却する。
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