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田中重人 (東北大学文学部准教授) 2022-01-14

現代日本学演習V「実践的統計分析」

第11講 ダミー変数


[配布資料PDF版]
[テーマ] ダミー変数を含む回帰分析

ダミー変数の課題について

前回の課題の回帰分析の推定結果では、Q39g の値が次の式で近似されていることになる:

Q39g = 定数 + B1 X1 + B2 X2

ただし、

推定された係数 (B) それぞれについて、区間推定と統計的検定がおこなわれる

定数と係数は、カテゴリ別の平均とつぎのような関係にある:

初等: 3.60 − 0.71 = 2.89
中等: 3.60 (=定数)
高等: 3.60 − 0.01 = 3.59

ダミー変数の使いかた:補足

このように、k 個の値を持つ変数を回帰分析に投入するときは、 k-1 個のダミー変数に変換して使う。このとき、すべてのダミー変数がゼロになるカテゴリーがひとつ出てくることになるが、このカテゴリーを「基準」と呼ぶことがある。「基準」のカテゴリーの平均値が回帰分析結果の「定数」となり、各係数 (B) は、基準カテゴリーとの平均値の差をあらわす。

どのカテゴリーを基準にしてもよいのだが、通常は、つぎのどちらかにすることが多い:

このようなダミー変数は、本来はひとつの変数だったものなので、まとめてどの程度の影響をあたえているかを判断したいことがある。その場合、ダミー変数を投入した結果としなかった結果との間で決定係数 (R2乗) を比較して、どれくらい増えたかを見ることがある。


ダミー変数をふくむ重回帰分析

ダミー変数も、普通の変数と同様に使ってよいので、複数の独立変数を投入して回帰分析をすることができる。


平均値と最小2乗解の関係

平均値は最小2乗解である (=偏差平方和が最小になる)

例題: 数直線上の1, 2に点がある。任意の点をいろいろ設定して、これらの点までの距離の2乗和を求める。この「距離の2乗和」が最小になる点はどこか?

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