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田中重人 (東北大学文学部教授)
2023-11-24
おなじ言葉はできる限りおなじ表記を使うこと。漢字で書くかひらがなで書くか、送り仮名のつけかたなどについて、自分なりの方針をきめて、ファイルに残していくとよい。
文献資料等からの引用・参照に当たっては、どこからどこまでが引用・参照かをはっきりさせること。また、出典を明示することによって、読者がその文献資料を探し出すのに必要な情報をあたえなければならない。
ことばの定義をするときは、鍵括弧を使う。
……のようなものを「ら抜きことば」という。
重要なことばが外来語である場合、初出のときに原語を併記すること。
「コーパス」(corpus) とは……
行間は、全角1文字分 (下記参照) 程度の高さをあけること。Microsoft Word では、行間を「1.5行」にすると、ほぼこの行間になる。ただし、「1ページの行数を指定時に文字を行グリッド線に合わせる」のチェックをはずす必要がある。
数量・年号・日付・時間・順序などをあらわす数字には、アラビア数字(算用数字: 1 2 3 4 …)を使う。
2人 3種類 1930年代 懲役8年
ただし、固有名詞化したものや慣用句的なものの場合には漢数字 (一 二 三 四 ……) をつかってよい
十干十二支 三重県四日市市 三日月 四面楚歌
日本語の文字は、おなじ大きさの正方形の枠内にデザインされている。 この正方形枠のことを「全角」という。アルファベットと数字には、 全角にデザインされた文字と、半角(全角よりも幅が狭いかたち)にデザインされた文字がある。
全角文字: ひらがな カタカナ 漢字全角
全角文字: 1234 ABCD abcd
半角文字: 1234 ABCD abcd
アルファベット/数字が2字以上つづく場合は、半角文字を使う。アルファベット/数字が 1字だけの場合は、全角・半角どちらでもよい。
- ○ 2009年5月22日 × 2009年5月22日
括弧類・コンマ・ピリオドなどの記号は全角・半角いずれを使ってもよい。 ただし、半角記号を使う場合は、その前後のスペースを適切に入れること。
次の半角記号は、直後に半角スペースを入れる:コンマ、ピリオド、コロン、セミコロン、疑問符、感嘆符、閉じる括弧類。ただし直後にこれらの記号が続いている場合はスペースを入れない。
半角の開く括弧類は、直前に半角スペースを入れる。ただし直前が開く括弧類である場合をのぞく。
○ 大学 (院) 生 ○ 大学(院)生 × 大学(院)生 ○ p. 138 × p.138
全角記号の前後にはスペースを入れない。
文字の種類 (font) には、 飾りのついたデザインのもの(たとえば明朝体)と飾りのないデザインのもの(たとえばゴシック体)がある。論文の本文には前者を用いる。後者はタイトル、セクション見出し、特に強調したい語句などにだけ使う。
Windows の「MS P 明朝」は、一部の文字が全角でないサイズになっているので、使わないほうがよい。
なお、日本語文字は 斜体 にしてはならない。また、中国語等の漢字と日本語の漢字はデザインがちがうので注意。
アルファベットにはさまざまなフォントがあるが、 Roman 体かその変種が基本である。Windows では Times New Roman フォントが使える。
句点 (。) またはピリオド (.) = 文の終わりに打つ
読点 (、) またはコンマ (,) = 文の内部構造を示すために打つ
遠いほうから順に打つこと。
文頭の接続語 (しかし、したがって…… など) で、文全体を修飾しているものは、構文木の「根」に係ると考えて読点を打つ
係り受けを示す読点は、「根」に係る文節にだけ打つほうがよい (絶対的な規則ではない)
並列要素を区切るには、読点以外の記号や接続 (助) 詞も使える。できれば、読点を使わずに済ませるほうが望ましい。
この用法では、文節の途中に打つことが多い。なお、直接引用の場合はカギ括弧「 」で囲む。
論文の文章でこの用法をつかうことはめったにない。
自分がこれまでに書いた文章を題材に、読点の打ちかたを考える (提出不要)。
まず、材料を集める。中間レポートでは「素材」が決まっているので、そこから注目すべきところについて付箋をつけたりカードに書き出したりするとよい。
材料が集まったら、どんな順序に並べるか、どういうセクションを立てるかを決める。いずれにしても、文章を書きはじめる前に、 紙の上で構成を考える。この時点で、鍵になる用語を決め、 概念の定義をしておくとよい
配列と構造を考えながら、 大きい紙に項目を書き並べる。色ペンなどを活用するとよい (教科書 pp. 52--53)。
ひとまとまりの項目を小さいカードに書き出す。それらのカードを並べて、 配列を考える。色ペン・輪ゴム・ホチキスなどを活用して、まとめていく (教科書 p. 54)。
次回は中間レポート草稿の相互批評をおこないます
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