http://www.sal.tohoku.ac.jp/~tsigeto/2014/statg/g140703.html
田中重人 (東北大学文学部准教授)
2014-07-03
グループ別平均値を当てはめた「仮想」データの平方和は、つぎのようになる。下線部に注意。
グループ間平方和 = 6 ( 2.833 - 3.182 )2 + 5 ( 3.6-3.182 )2 = 1.603
これを n (=11) で割って平方根をとると標準偏差が得られる。
仮想SD = √( 1.603/11 ) = 0.382
η = 仮想SD / 実際のSD = 0.382 / 1.113 = 0.343
ただし、SPSS では平方和を n-1 (=10) で割って「標準偏差」を求めているので、注意。度数がある程度大きくなれば (およそ n>200 の場合)、このことによる違いは気にしなくてよい。
このような情報 (=標本統計量) から、母集団における統計量 (=母比率) を推測する
統計的検定のほうが計算が簡単であるため、よくつかわれている。区間推定を論文等で目にする機会はあまりないが、きちんと理解するにはまず区間推定の考え方をおさえるのがよい。
このようにして求めた、母集団においてありうる値の集合が「信頼区間」である。通常、最初に決めた「信頼率」を明示して、「95%信頼区間」などのようにいう。
標本の規模 n がじゅうぶん大きく (n>30)、比率 m があまり偏っていない (0.1<m<0.9) とき、母比率の95%信頼区間は次の式で求められる:
m ± 1.96 √( m(1-m)/n )
全世界から400人を無作為抽出して麺類の好みを訊いたところ、「うどんが好き」と答えた人が240人であった。このとき、母集団 (全世界の人々) におけるうどん好きの比率の95%信頼区間を求めよ (欠損値はないものとする)。
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