http://www.sal.tohoku.ac.jp/~tsigeto/2013/occ/o131011.html
田中重人 (東北大学文学部准教授)
2013-10-11
現代日本論概論「現代日本における職業」(2013年度 第2学期)
総務省統計局『労働力調査年報』それぞれの年次の「第1表」あるいは「I-A-第1表」を見る。
「政府統計の総合窓口」 (http://www.e-stat.go.jp) 「労働力調査 > 基本集計 > 長期時系列データ」から「年平均結果」の「就業状態別15歳以上人口」をみてもよい。
-------------------------------------------------------------------------- 年次 | 15歳以上人口 | 労働力人口 | 労働力率 | 完全失業者数 | 完全失業率 -------------------------------------------------------------------------- 1982 | 9,116 | 5,774 | 63.3% | 136 | 2.4% 2012 | 11,098 | 6,555 | 59.1% | 285 | 4.3% -------------------------------------------------------------------------- (単位:10,000人)
「労働力調査」は、国勢調査調査区 → 住戸の層化2段抽出で対象標本を抽出している。抽出された住戸に住む世帯の構成員全員について1枚の調査票に記入する。ただし集計は15歳以上の者についてだけ。調査は毎月おこなわれ、おなじ世帯が2か月間対象となる。 1992年から 光学読み取り (マークシート) 方式となった。
毎月の調査について報告書 (月報) が刊行される。 1年分 (1月から12月) についての平均をまとめた報告書 (年報) は年1回刊行。いずれも、標本による集計結果そのものではなく、母集団についての人数を推計した結果が表示されている。
かつては「労働力調査特別調査」が別の調査として存在した。 2002年からこれは労働力調査の本体に統合されて、「基礎調査」「特定調査」の2本立てとなった。現在では、労働力調査の標本の一部を使って、かつての特別調査と同様の内容が「特定調査」としておこなわれている。
東北大学附属図書館における統計資料の所在
「政府統計の総合窓口」 (http://www.e-stat.go.jp) あるいは総務省統計局 (http://www.stat.go.jp) のページにも情報はあるが、断片的でまとめて理解しにくい。調査の概要や方法について知るには、印刷体の報告書の解説 (報告書の巻頭または巻末にある) を読むのがいい。
「労働力調査」で使われている分類についての解説ページ (別途配布) を読み、わからない単語や文章を課題用紙左側に、そのあと調べたり相談してわかったことを右側に書く。左右の対応関係がわかるようにすること(矢印でむすぶ、番号を対応させるなど)。
余裕があれば、つぎのことについて考察する
授業の前半と後半にそれぞれ構想・執筆のための時間を設ける。授業時間内に完成させて提出すること。課題用紙は表面だけを使う。裏面には何も書いてはならない。
常体 (「である」体) で、きれいな読みやすい字で書くこと。ことばの誤用や誤字がないように注意すること。国語辞典(電子辞書でよい)を常備することがのぞましい。
下書きのための用紙は各自で用意する。ノートでもよいし、大きい紙やカードを用意してもよい。また、執筆中の推敲が必須になるので、鉛筆(またはシャープ・ペンシル)と消しゴムで書くことがのぞましい。
配布資料のほか、何でも参照してよい。ただし、何を参照したかをかならず書くこと。
提出前にかならず誰かにみせて意見をもらうこと。意見をもらった相手と意見の内容を用紙下部の該当欄に書く。
用紙下部の「教員宛メッセージ」欄には、授業に関する感想・質問・意見、次回以降の欠席の連絡などを書く (採点対象外)。
提出された課題用紙は、採点のあと、つぎの回に返却する。修正の指示がある場合は書きなおして再提出すること。修正の指示がないばあいも、書きなおして再提出してもよい (採点結果には影響しない)。いずれの場合も、書きなおし前のものと書きなおし後のものの両方を提出すること。
欠席・早退などのために提出できなかった場合は、後日提出してもよい (減点の対象になる)。なお、用紙は http://www.sal.tohoku.ac.jp/~tsigeto/brd2.pdf から入手できる。
学期末にすべての課題をまとめて再提出してもらうので、いったん返却された課題用紙をきちんと保管しておくこと。
なぜ労働力人口が問題なのか?
労働力調査の労働力人口以外の調査対象
個人の特性か企業の特性か
「家庭教師」はどこに分類されるか?
いわゆる「正規雇用」と「非正規雇用」のちがい
おこなっている仕事の内容による分類
社会学の議論では、政府の標準的な職業分類を基礎にしながら、役職などを考慮して、独自の変更を加えたものを使っていることが多い。
国際的な比較には ISCO (国際標準職業分類) が使われている。
その企業がおこなっている事業の分類
さらに粗く、3つにまとめることがある。
経済発展による変化 → Pettyの法則、Clarkの法則、収斂理論
さらに、企業規模(企業全体での雇用者数で測定する)を問題にすることもある。
A4判用紙にまとめて次回授業時に提出。
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