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http://www.sal.tohoku.ac.jp/~tsigeto/2013/statg/g140115.html
田中重人 (東北大学文学部准教授)
2014-01-15
現代日本論演習/比較現代日本論研究演習III「実践的統計分析」(2013)
第14講 対応のある分散分析 (1/15)
[配布資料PDF版]
- [テーマ]
被験者内要因を含む分散分析の方法
前回課題について
- 2カテゴリしかない固定因子の場合、多重比較は不要
- 交互作用効果を計算するには、「モデル」ですべての効果を含める (デフォルト) 設定にしておくか、明示的に変数の組み合わせを投入する
「反復測定」による一般線型モデル
たとえば、クラスによって教え方をわけ、1ヶ月毎に試験をして能力の伸長を比較する。→試験とクラスとの交互作用があるか?
- 課題:
つぎの URL を参考にして、「反復測定」をともなう2元配置の分散分析をおこなう
http://www.u-gakugei.ac.jp/~kishilab/spss-1fANOVAb.htm
http://www.u-gakugei.ac.jp/~kishilab/spss-2fANOVA.htm
http://tokada.w3.kanazawa-u.ac.jp/spssbas/ar.htm
http://psy.isc.chubu.ac.jp/~oshiolab/teaching_folder/datakaiseki_folder/05_folder/da05_03.html
- データはISTUからダウンロードする
- SPSSのAdvanced Model オプションがインストールされていないと使えない
- 対応のある分析の考えかたについては、以前の授業を復習
- N元配置とは、N個の固定因子を投入したという意味。今回の課題は、2元配置であり、「被験者内」(=対応がある) の固定因子がひとつ、「被験者間」(=対応がない) の固定因子がひとつ。
- 記述統計、パラメータ推定値、推定周辺平均を出力する。「その後の検定」(ad hoc test) はなくてよい。
- 「球面性の仮定」は無視してよい
対応のある分散分析をおこなう他の方法
ロング形式データへの変換
「反復測定」以外のコマンドで対応のある分散分析をおこなうには、データを「long形式」(縦長のデータ)にしておく必要がある (別紙参照)。これに対して、通常のデータ(1行が1個体をあらわす横長のもの)を「wide形式」という。
- 個体を識別するIDの変数を作っておく
- データの各行を、被験者内要因の水準(カテゴリ)の数だけコピーする
- 被験者内要因の各水準をあらわす変数をつくり、各水準を識別する値を入力する
- 従属変数の列をつくる
- 各個体のデータ内で横に並んでいる従属変数の値を、縦方向に回転し、従属変数の列にコピー
被験者内要因だけからなる分散分析
複数の条件を組み合わせて作った刺激や場面設定ごとに、反復して測定したデータの場合。たとえば、
- 語環境や語中位置を変化させて、特殊拍の長さを測定
- 親疎や上下関係などをさまざまに設定したロールプレイで、言葉の丁寧度を測定
データをlong形式に変換しておいて、「一般線形モデル」→「1変量」で分析
- 「変量因子」にID変数を指定
- 条件をあらわす変数を「固定因子」に指定
共変量を指定することもできる。たとえば、記憶力テストと血糖測定をセットで繰り返しておこない、空腹度が記憶力に影響するかどうかを分析するような場合。
被験者間効果と被験者内効果の両方を含む複雑なデータ
「混合モデル」を使う
- Advanced Model が必要
- SPSSのバージョンによって、使えるモデルがかなりちがう
- 「パネルデータ」(実験計画的でない反復測定データの別称)分析の教科書などを参照すること
次回までの課題
今日配布したデータを、long形式に変換したものを作ってくる。
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