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田中重人 (東北大学文学部准教授) 2014-10-23

現代日本論演習/比較現代日本論研究演習III「実践的統計分析」

第4講 相関係数 (1)


[配布資料PDF版]
[テーマ] 順位相関係数

前回課題について

比率の差については、 第2講資料 の正規分布を利用した信頼区間。

平均値の差については、前期第12講 の平均値の差の信頼区間の公式を当てはめればよい。 n人を半分ずつの人数に分けるとすると、95%信頼区間の幅は

2 × 3.92 × SD / √n

この幅の半分が x より小さいと有意な差が出ることになるので、

x > 3.92 × SD / √n

n > 15.37 (SD/x)2 = 15.37 × 1/ES2

第2講資料 の「平均値の信頼区間」の幅が x より小さい、と考えて求めても同じ値になる。

これは簡略な求め方で、実際には、人数が均等に分かれていなかったり、自由度や併合SDなどの問題があるため、正確に計算するのは相当面倒である。永田 (2003) を参照。

尺度水準と分析法


相関係数とは

ふたつの変数どうしが正 (+) の関係にあるか、負 (−) の関係にあるかを、−1 〜 +1 の範囲の値であらわす。

「相関図」(または「散布図」(scattergram) ともいう) を描いて考えるとよい (教科書 p. 75)。


順位相関係数

Pair

相関図上の任意の2点を直線で結んだとき

それぞれのペアの個数を C, D とする。

グッドマンとクラスカルの「ガンマ」係数

Goodman-Kruskal's γ = (C-D)/(C+D)

同順位ペアをうまく扱えないので、あまり使われない

ケンドールの順位相関係数 (タウb)

同順位ペアがなければ、Goodman-Kruskalのγと同じ値になる。

SPSSコマンド

クロス表の「統計量」オプション →「Kendall のタウb」を選択


課題

(x, y) の値がつぎの組み合わせであるような6人の標本があるとする:

( 1, 2 ) ( 2, 4 ) ( 2, 4 ) ( 4, 3 ) ( 4, 5 ) ( 5, 5 )

この標本について、Kendall の順位相関係数タウbを求めよ。


次回予習

教科書の第3章、第8章7節を読んでおくこと。


文献


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