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田中重人 (東北大学文学部准教授)
2021-10-22
比率の差については、 第2講資料 の正規分布を利用した信頼区間の幅が x より狭くなる条件を求めればよい。
平均値の差については、前期第11講 の平均値の差の信頼区間の公式をあてはめればよい。 n人を半分ずつの人数 (=n/2 人ずつ) にわけるとすると、95%信頼区間の幅は
x > 4 × 1.96 × SD / √n
n > 16 × 3.84 × SD × SD / x2
なお、標本における平均値の差 d がこの信頼区間の幅の半分より大きいと、検定結果は5%水準で有意になる。このための条件は、式 (4) より
d > 2 × 1.96 × SD / √n
n > 15.37 (SD/x)2 = 15.37 × 1/ES2
第2講資料 の「平均値の信頼区間」の幅が x より小さい、と考えて求めても同じ値になる。
調査規模の目安として、つぎのことをおぼえておくとよい (5%水準の場合):
ふたつの変数どうしが正 (+) の関係にあるか、負 (−) の関係にあるかを、−1 〜 +1 の範囲の値であらわす。
「相関図」(または「散布図」(scattergram) ともいう) を描いて考えるとよい (教科書 p. 75)。
相関図上の任意の2点を直線で結んだとき
それぞれのペアの個数を C, D とする。
Goodman-Kruskal's γ = (C-D)/(C+D)
同順位ペアをうまく扱えないので、あまり使われない
Kendall's τb = (C-D)/√KL
同順位ペアがなければ、Goodman-Kruskalのγと同じ値になる。
(x, y) の値がつぎの組み合わせであるような6人の標本があるとする:
( 1, 2 ) ( 2, 4 ) ( 2, 4 ) ( 4, 3 ) ( 4, 5 ) ( 5, 5 )
この標本について、Kendall の順位相関係数タウbを求めよ。
教科書の第3章、第8章7節を読んでおくこと。
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