田中 重人 (東北大学大学院文学研究科)海津知緒 さんのサイトのなかに、 かな/漢字のつかいわけにかんするページ があります。
おくりがなをともなう字訓(漢字の訓よみ)はつかわず、カナでかくという原則を提唱していらっしゃいます。 わたしのWWWページの書きかたも、この原則にだいぶん影響されてきています。
すくなくともWWWで読む文章では、 紙に印刷する文章よりもひらがな比率をふやしたほうが読みやすいような気はしています。 でもそれは日本語を読みなれたひとの話なのであって、日本語初心者にとっては、 ひらがなばかりがならんでいる文章は文節のきれめがとりにくという欠点がありそうです。
たぶんこの問題は、「音声対視覚」の対立 (木村 泉、1993『ワープロ作文技術』岩波書店、p.248、ISBN 4-00-430306-0) というところにいきつくんだろうとおもいます。 どういう読者層を想定するかによって書きかたをかえるべきだということですね。 学術論文などというものは、ほんらい、日本語にあまりなじみのないひとにどんどん読んでもらわないといけない性質のものなので、 「日本語は読めるけどしゃべれない」ひとを念頭においた書きかたをかんがえることにも意味がありそうです。
Created at 1999-12-10. Last updated at 2002-09-18. Sorry to be Japanese only (encoded in accordance with MS-Kanji: "Shift JIS").