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URL: http://www.nik.sal.tohoku.ac.jp/~tsigeto/writing/w040514.html
作成:田中重人 (講師) <tsigeto(AT)nik.sal.tohoku.ac.jp>
現代日本論基礎講読「論文作成の基礎」(2004)
第4回 文同士の接続 (5/14)
中間レポートについて
- 課題:
本・雑誌記事などを選び、
それについて批評を書く
次の
2点をふくんでいなければならない:
- 概要の紹介:
素材に書いてあることをまとめる。読んでいない人にもわかるように。
一部だけの紹介でもよいが、その場合はそのことを明記する。
- 批判:
データに照らして、または論理的に。
ワープロまたはパソコンで作成し、印刷したものを6/11
授業時に提出
- 2
部提出すること
- うち1部は氏名・所属を抹消しておく (相互コメント用)
- 赤ペン、それ以外の色 (青・緑・紫など) のペン、黒のペン (または鉛筆) を用意する
様式は、今日配布する見本を参考にすること。重要な点は次の通り。
- A4用紙を使い、縦置き、
横書きとする
- 上下左右の余白を2cm〜3cmあける
- 分量は
2ページ以上
- 左上をホチキス止め
- 各ページの下端中央にページ番号をいれる
- 最初のページの上端に、
種別、日付、表題、氏名、所属を書く
- 表題は、
とりあげた素材の書誌情報がわかるようなものにする
- 適当なセクションに分割すること。
各セクションには見出しと番号をつける。
- 素材から引用する場合にはページ数
(またはセクションの番号など) を明記
- 他の文献を参照するときも出典を明記すること
http://www.nik.sal.tohoku.ac.jp/~tsigeto/2001/writing/reports.html
に掲載の「長期課題I」が参考になるかも。
- 次々週 (5/28) までの宿題:
各自が選んだ素材と、
その素材をどういう観点から取り上げるかについて、簡単に説明する(A4用紙1枚)
文同士の接続
文と文のつなぎかたにはさまざまなものがある。種々比較して、
最適のものを選ぶこと。
- 論理的帰結:
したがって,だから,すると,ゆえに,よって,以上のことから,
そうとすれば...
- 動機:
そこで,この目的のために,だから...
- 実際の結果:
このために,そのため,結果として,こうして,結局,だから...
- 理由・原因:
なぜなら,というのは,なんとなれば... / ...のだ。...からだ。
- 逆接:
しかし,だが,ところが,にもかかわらず, とはいえ...
- 対照:
一方,他方,逆に,これに対して...
- 類似:
また,同様に,加えて, さらに...
- 留保:
ただ,ただし,例外として...
- 例示:
たとえば,〜を例にとると.../ すなわち...など
- 言い換え・要約:
つまり,すなわち,いいかえると,換言すると,要するに... / ...のだ。...ということになる。
- 途中を省略:
つまるところ,端的にいえば,一言でいうと,結局,要するに...
- 再確認:
すでにみたように,上述のとおり...
- 焦点集中:
特に,なかでも,とりわけ...
- 情報追加:
さらに,それだけでなく,このほか,なお...
- 仮定・条件:
もし〜なら..., 〜という条件のもとでは...
- 話題転換:
さて,ところで, では, つぎに...
- 順を追った説明:
まず... つぎに... / 第1に... 第2に... 第3に... / ...そして, さらに /
使い分けのポイント:
- 「論理的帰結」「実際の結果」「動機」を区別できているか
- 「逆接」と「対照」を区別できているか。
- 「言い換え・要約」と「途中を省略」を区別できているか。
- 不要なところで「論理的帰結」「逆接」「話題転換」の表現を使わない。
練習問題
次の文の ( ) 内に、文をつなぐ適当なことばを入れよ。
なお、なにも入れなくてよい場合もある。
読み手が道に迷わないで文章を読み進むためには、しっかりした道標が必要である。
現在どこを歩いているのか。
どこへ向かっているのか。
( )その道は今までとおってきた道とどういう関係にあるのか。
こういうことを示してくれる道標が必要なのである。
道標は、道のないところに道を作り出す働きもする。
書き手は、自分の主張したいことを自分で知っている。
( )道標を立てなくても文を書き並べることができるし、
読み手もその主張に沿って読み進めてくれるだろうと期待する。
( )そのようにしてでき上がった文章に対して、
読み手があるべき道標を想像しながら進むと、
書き手の意図とは別の結論に向かって進み始めることになるかもしれないのである。
( )道標のない文章は、読み手にとって危険な道である。
山の中で道に迷ったハイカーは、生きるために必死で道を探す。
( )文章の道に迷った読み手には、
読み進むのを諦めて読書を放り出すという"奥の手"がある。よほど十分な道標を用意しておかないことには、
読み手に文章を最後までたどってもらうことは期待できないのである。
今日の課題
→ 別紙
次回の予定
次回 (5/21) は文の構造をあつかいます。
教科書の第
5章を読んできておいてください
この授業のインデックス
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次回の授業
TANAKA Sigeto
<mailto:tsigeto(AT)nik.sal.tohoku.ac.jp>
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- 2003-05-06:Created
- 2003-05-06:Minor corrections
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